この記事では、「家業」と「稼業」の違いを分かりやすく説明していきます。
「家業」とは?
「家業」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「家業」は「かぎょう」と読みます。
「家業」は、「家の生計を立てるための職業」という意味があります。
多くの場合は自営業について使う言葉になります。
ちなみに「生計(せいけい)」には、「生活のための手段、方法」という意味があります。
例えば、Aさんという家庭がある時、Aさんの家族が暮らすための収入を稼ぐための仕事が、「家業」となり、特に飲食店経営など自営業をしているとき、「Aさんの家業」などと呼ばれます。
「家業の漬物屋を、30歳になったら継ぐ予定だ」などという文章を作ることができます。
次に「家業」には「代々、家に伝わってきた職業」という意味があります。
また「世襲的に継承していく、スキルやテクニック」という意味もあります。
例えば、歌舞伎役者は代々世襲しながら、技術を伝えています。
この場合、「家業の歌舞伎役者を引き継ぐ」とか、「○○さんの家は、金貸しが家業だ」などという文章にできます。
「稼業」とは?
「稼業」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「稼業」は「かぎょう」と読みます。
「稼業」は「生計を維持するための職業」という意味があります。
生活をするために働くとき、その職業を「稼業」と呼びます。
一般的な仕事全般を指すため、学校の先生は、「学校の先生を稼業にしている」と言えますし、キャビンアテンダントは、「飛行機に乗って世界中を飛び回ることが、私の稼業です」などと言うことができます。
また「稼業」は「しがない稼業」というフレーズで使われることが多く、自分の職業をやや自虐的に話すときに使うことが多い言葉です。
「私は、しがない稼業しかしていないから」とか、「しがないサラリーマン稼業」などと言うことがあります。
また「役者稼業を始めて、もう30年になります」というように、自虐的な表現ながら、自分の仕事に誇りを持っている様子が透けて見えることもあります。
「家業」と「稼業」の違い
「家業」と「稼業」の違いを、分かりやすく解説します。
「家業」は、「家の生計を立てるための職業」という意味があります。
一方の「稼業」は「生計を維持するための職業」という意味があります。
「家業」も「稼業」も、「仕事」「職業」を意味する言葉になります。
ただし、「家業」は、「家族」「家庭」「一族」などを連想させる言葉になります。
「家業」という言葉を使うとき、その人の後ろに、家族の姿が浮かんでくるという違いがあります。
また、「家業」の場合は、多くの場合「自営業」を意味する言葉になります。
まとめ
「家業」と「稼業」の違いについて見てきました。
2つの言葉ともに「仕事・職業」を意味しますが、背景に家族が見えるのが「家業」と覚えておくといいのではないでしょうか。
意味の違いを知り、使い分けることができるようになりそうです。