「撤退」と「撤収」の違いとは?意味を詳しく解釈

「撤退」と「撤収」の違い言葉・カタカナ語・言語

「撤退」「撤収」の違いをご存知でしょうか。

ここでは二つの言葉の違いと、それぞれの言葉を使った例文、意味を分かりやすく説明しています。

では一緒に見ていきましょう。

「撤退」の意味や使い方

「撤退」の意味や使い方

「撤退」とは、軍隊などが陣地を取り払い退くという意味があります。

そこから、仕事などでも「その仕事から手を引く」という意味合いで使います。

その仕事そのものを引き上げる、関係性を終わらせるといったニュアンスがあります。

「前線から撤退することに決まった」「東京進出は夢だったが、撤退する」などと使います。

「撤収」の意味や使い方

「撤収」の意味や使い方

「撤収」とは、施設、設置したものなどを片付けてしまいこむ、引き上げるという意味で使います。

軍隊が引き揚げるという意味もありますが、日本の日常会話においてはこの意味で使うことはほとんどありません。

設営したものの片付けという意味でよく使います。

「さっさと撤収して帰ろう」「撤収作業がすでに始まっている」などと言います。

「撤退」と「撤収」の違い

「撤退」と「撤収」の違い

「撤退」「撤収」、それぞれの言葉の意味と使い方を説明しました。

どちらも似た意味の言葉ですし、軍隊が引き揚げるという点では共通です。

ただ微妙な違いがありますので、使い分けるようにしましょう。

まず「撤退」ですが、これは何か「そのもの自体」が取り払い、退くという意味合いですので、終わらせるといった時に使います。

「うちは、このビルのテナントから撤退するつもりだ」などと言いますと、ここでは辞めるが、よそではやるということがわかります。

一方で「撤収」とは設置、設営したものを引き上げる、片付けるという意味ですので、また別の日にやってきて何かを設置、設営することもあるわけです。

簡単に区別するならば「撤退」は終了、「撤収」は片付け、と覚えるといいでしょう。

「撤退」を使った例文と意味を解釈

「撤退」を使った例文と意味を解釈

「撤退」を使った例文とその意味を見ていきます。

「撤退」の例文1

「残念だが九州支店の完全撤退が決まった」

仕事などで、そこから完全に手を引く、引き上げるという意味で「撤退」という言葉を使います。

例文は九州支店は完全に手を引く、なくすということを言い表しているのです。

「撤退」の例文2

「ここからは撤退し、新たな拠点を作る」

今いる場所を引き払うことを「撤退」と言います。

例文はこの場所から引き払い、違う場所に、足場となる場所を作ると言っているのです。

「撤収」を使った例文と意味を解釈

「撤収」を使った例文と意味を解釈

「撤収」を使った例文とその意味を見ていきます。

「撤収」の例文1

「昼前なのに、もう撤収作業をしている」

「撤収」とは取り払って片付けることを言います。

例文は昼前なのにもう片付け作業をしているという意味になります。

「撤収」の例文2

「夕方までに撤収できそうですか?」

「撤収」とはそこにあるものを片付け、引き上げるという意味があります。

例文は夕方までに荷物を片付けて終わることができますかと聞いているのです。

まとめ

まとめ

いかがでしたか。

「撤退」「撤収」、それぞれの言葉の意味と違いが理解できたのではないでしょうか。

違いを正しく理解して使い分けてください。