「張る」と「貼る」の違いとは?分かりやすく解釈

「張る」と「貼る」の違い言葉・カタカナ語・言語

古くなった家をリフォームしたことはありますか。

部屋の一部を替えるだけでも雰囲気が変わり、家での時間がより楽しくなります。

フローリングや壁紙をはると言いますが、漢字は「張る」でしょうか、それとも「貼る」でしょうか。

この記事では、「張る」「貼る」の違いを分かりやすく説明していきます。

「張る」とは?

「張る」とは?

物の表面などを一面に覆うように広がる、大きく広がる、たるまないように広げて固定する、水などを一面に満たす、大きな声を出す、無理して押し通す、という意味があります。

「貼る」とは?

「貼る」とは?

糊などを付けて物の平らな面に付けるという意味になります。

「張る」と「貼る」の違い

「張る」と「貼る」の違い

「張る」「貼る」の違いを、分かりやすく解説します。

「張る」「貼る」は物を固定するという意味では同じですが、糊を使うかどうかが違います。

「張る」は糊を使わず、引っ張って広げることが多く、「貼る」は糊を使う作業になります。

また「貼る」は常用漢字外のため、テレビや新聞では平仮名で表します。

「張る」は抽象的なものにも使い、物を固定する以外の意味もあります。

「張る」の例文

「張る」の例文

「張る」の例文を紹介していきます。

・『私は今から運動場にテントを張ってきます。』

テントは糊も使わず、引っ張って広げて固定するので「張る」になります。

・『あなたが声を張って、彼を応援しているのを見ました。』

大きい声を出すことも張ると言います。

・『根が張っていたので、私はこの雑草を抜けませんでした。』

木や枝など一面に広がっているものも「張る」と表現します。

・『彼は意地を張ってしまい、昨日から口を聞いてくれません。』

意地や見栄など、抽象的なものにも使います。

「意地を張る」とは、自分の考えをあくまでも通そうとすることです。

「貼る」の例文

「貼る」の例文

「貼る」の例文を紹介していきます。

・『私は封筒に切手を貼ることを忘れていました。』

切手も裏に糊が付けられていて、少し濡らして貼ります。

・『あなたはこのポスターを廊下の壁に貼ってください。』

糊ではなくテープや画鋲などの場合でも「貼る」を使うでしょう。

比較的小さな物のときに「貼る」を用います。

・『彼女は何回でも見返せるように、雑誌に付箋を貼りました。』

付箋も一度貼ってしまってもはがせられる、便利な糊が付いています。

まとめ

まとめ

「張る」「貼る」は物を固定するという意味では同じです。

どちらを使うのが正しいのか迷ったときは、接着剤のような糊を使うか、使わないかで判断します。

そのため、フローリングなど釘やビス、モルタルを使うときは「張る」、壁紙などは接着剤を隙間なく塗るので「貼る」になります。

フローリングを張り、壁紙を貼り、綺麗な部屋を作れば、胸を張って友人を呼べるでしょう。

お昼ご飯には、庭にテントを張って、外で食べようとメッセージを送るとき、間違ってテントを「貼る」と書いてしまうと糊付けすることになるので、気をつけましょう。