この記事では、「長い」と「永い」の違いを分かりやすく説明していきます。
「長い」とは?
「長い」には3つの意味があります。
1つめは、はしからはしまでの間隔が大きいです。
橋のことで考えてみます。
橋には、ある一方の端ともう一方の端があります。
橋といっても、その端から端までの距離はいろいろで、3911mの明石海峡大橋のようなものもあれば、小川の上にかかるようなものもあります。
「長い」が意味するのは、明石海峡大橋のようなものです。
端から端まで大きな距離があります。
この言葉は橋のことだけを指しているのではなく、ロープ、移動距離など他の物事についてもいうことができます。
2つめの意味は、ある時点からある時点までの間隔が広いです。
これは時間についての意味です。
間隔が広いとは具体的に何分、何日、何年などの定義はありません。
空腹感が強いときには、インスタント麺ができあがるまでの3分を「長い」と感じることがあるでしょう。
しかし、それほど空腹ではないときなら、「長い」とは感じないはずです。
人それぞれ、そのときどきで、どれくらいの隔たりなのかが異なります。
3つめの意味は辛抱強い、のんびりしているです。
つらいことや苦しいことに耐えることや、ゆったりしていることを意味します。
「長い」の使い方
空間的な間隔や時間的な間隔が大きいことを指して使用されます。
具体的に何センチメートル、何時間などの定義はありません。
「永い」とは?
ある時からある時までの間隔が大きいという意味です。
「永い眠りにつく」といった使い方をします。
この場合、死を意味します。
人間は死を迎えると、その後目を覚ますことはありません。
夜に何時間か眠り、翌朝起きることとは違うのです。
死んでしまったら、いつまでも、いつまでも眠り続けます。
その時間はいつまで続くのかわからないほど、ある時点からその先ずっと遠く離れています。
この隔たりが大きいさまを「永い」といいます。
「永い」の使い方
時間的な間隔が大きいことを指して使用されます。
「長い」と「永い」の違い
間隔が大きいという意味合いを持つ2つの言葉ですが、使い方に違いがあります。
「長い」は時間や空間について使用をします。
また、のんびりしていること、つらいことに耐えることの意味もあります。
「永い」は時間的な事柄に使用をします。
「永久」など、その先いつ終わりがあるのかわからないほど、ある時点とある時点の隔たりが大きい場合に使われることが多いです。
「長い」の例文
・『長い話しにつきあう』
・『長い旅にでかける』
・『彼と知り合ってから長い年月が経った』
・『長い距離を歩く』
「永い」の例文
・『永い眠りから覚める』
・『永い眠りにつく』
・『永い年月がかかるだろう』
・『永い時間』
まとめ
2つの言葉は読みが同じで、似たような意味を持っています。
違いは使われ方で、一方は時間や空間について使用をし、もう一方は時間について使用をします。