この記事では、「効率」と「効果」の違いを分かりやすく説明していきます。
「効率」とは?
「効率」には2つの意味があります。
ひとつは、機械などの運動する量と消費されたエネルギーの比率です。
比率とは、2つ以上の数値を比べたときの割合です。
機械を動かすときのことで考えてみます。
機械Aはエネルギーを1作り出すのに、5の運動量が必要です。
機械Bはエネルギーを1作り出すのに、3の運動量が必要です。
少ない運動量で多くのエネルギーを作り出せるのは機械Bの方です。
機械Bは「効率のよい機械」ということができます。
2つめの意味は、何かをするために心身を働かせたことに対する、得られた成果の割合です。
ポイ活をしている人は少なくないようです。
ポイ活とは、アンケートの回答や買い物などでポイントを貯める活動のことです。
貯まったポイントは日々の買い物などに使用できます。
ただアンケートに回答をしたり、買い物をしたりしているだけでは、利用できるほどのポイントはなかなか貯まりません。
貯めるため方法には、還元率の高いクレジットカードを使う、キャンペーンを利用するなどがあります。
何も考えずにやるよりも、こういったことをした方が「効率」的にポイントが貯まります。
「効率」の使い方
何かをすることに対する、得られる成果の割合を指して使用する言葉です。
人の行動、機械の働きなどについていいます。
「効果」とは?
「効果」には2つの意味があります。
ひとつは、ある働きかけによる好ましい結果です。
ある企業が自社の製品の売り上げを伸ばしたいと考えて、テレビに広告を出しました。
多くの人がこの広告を目にしたことで、商品の売り上げが伸びました。
企業にとって売り上げが伸びるのはうれしい結果です。
広告を出すという働きかけによって、商品が売れるという好ましい結果が出ており、これを「広告の効果」ということができます。
風邪で咳がひどいとき、薬を飲むとすーっと咳がおさまることがあります。
薬を飲むという働きかけによって、咳がおさまるという好ましい結果が現れています。
これは「薬の効果」といいます。
もう一つの意味は、演劇や映画などで雰囲気を出すために用いられるものです。
風の音、雨、煙などがこれにあたります。
「効果」の使い方
何かをすることによって得られる好ましい結果を指して使用されます。
結果が好ましい場合にだけいいます。
「効率」と「効果」の違い
2つの言葉は「効」という漢字を使用している点が似ていますが、意味は異なります。
「効率」はあることに対する成果の割合です。
「効果」はあることをして得られる好ましい結果です。
割合のことではありません。
「効率」の例文
・『効率よく働く』
・『効率を考えて動きなさい』
・『スペースを効率よく使う』
「効果」の例文
・『効果が現れ始めた』
・『効果が薄いようだ』
・『湿布の効果』
まとめ
「効」という漢字を使用している点が似ていますが、2つの言葉の意味は異なります。