この記事では、「永年」と「長年」の違いを分かりやすく説明していきます。
「永年」とは?
「永年」は、長い月日を意味する言葉です。
「永年」の「永」は、「永遠」や「永久」などといった言葉にも用いられる漢字で、単に長いといった意味だけではなく、限りなく、いつまでも、といった意味があります。
そのころから、「永年」には、時間や物事などがいつまでも続く状態があり、「永年」の場合、始まりはあるものの終わりがない、終わりが決まっていない状態を意味する言葉となります。
「永年」は、「久年」や「積日」、「千歳」、「多年」、「百代」、「千秋」などと言い換えることができます。
「永年」の使い方
「永年」には、「永年にわたる」といった表現方法のほか、「永年の経験」、「永遠の労」、「永年の研究」、「永年の愛」、「永年保証」、「永年勤続」、「永年の功績」などといった言葉でも表現されます。
「長年」とは?
「長年」は、長い月日を意味する言葉です。
「長年」の「長」が、「長期」や「延長」などといった言葉に用いられる漢字で、単に時間や期間が長いといった意味となり、この場合、始めと終わりがあります。
そのため、「長年」においても、一定以上の長い月日や時間などを意味する言葉となり、その際、始まりと終わりがあるものとして用いられる言葉となります。
「長年」は、「長期にわたる」や「長期間に及ぶ」、「長期的な」などと言い換えることができます。
「長年」の使い方
「長年」には、「長年にわたる」といった表現方法のほか、「長年の友情」や「長年の努力」、「長年の経験」、「長年の対立」、「長年の習慣」などといった言葉でも表現されます。
「永年」と「長年」の違い
同じ長い月日を意味する言葉ですが、終わりという点で大きな違いがあります。
「永年」の場合、始まりはあるものの明確な終わりはなく、ずっと続くようなイメージで用いられる言葉となります。
一方、「長年」の場合は、始まりも終わりもある状態を意味し、その点において、両者には違いがあります。
「永年」の例文
・『今回のデータは、私は永年研究してきたすべてとも言える結果です。』
・『私は、あなたとなら永年、楽しく暮らせると思い結婚することを決めました。』
・『父の永年にわたる功績が認められ、今度、会社で表彰されることになりました。』
・『住宅を購入する際に注意したポイントは、永年保証の有無です。』
「長年」の例文
・『同じ人を好きになったことで、長年の友情が壊れそうになった。』
・『結婚したからといって、長年の習慣をそう簡単に変えることはできない。』
・『長年の努力が実り、司法試験に合格することができました。』
・『長年住み続けた自宅を離れることは非常に寂しいことです。』
まとめ
「永年」と「長年」は、終わりの有無を踏まえ使い分ける言葉となります。
また、その時間や期間がずっと続いてほしいと願う際にも「永年」を用いることが可能です。