この記事では、「見込み」と「想定」の違いを分かりやすく説明していきます。
「見込み」とは?
「見込み」は、5つもの意味を持つ言葉です。
1つ目は、先行きの予想と意味です。
今後、どのようになるのか。
それを表すことを意味します。
2つ目は、将来の可能性です。
これらの意味の場合、「可能性」や「公算」、「思惑」、「見通し」、「予期」、「予想」、「期待」、「プロバビリティー」などと言い換えることができます。
3つ目は、茶碗の内部の底のあたりを意味し、4つ目は、建築での部材の側面や奥行き。
5つ目は、見たようす、外観となります。
「見込み」の使い方
「見込み」は、それぞれの意味に応じた使い方が行われます。
「見込み」の場合、「見込みがある」、「見込みがない」などと用いられるほか、「来春卒業見込み」や「見込みのある青年」、「雨の見込み」、「復旧の見込み」などといった使い方もあります。
「想定」とは?
ある条件や状況を仮に設定することを意味する「想定」。
漠然と今後のことを考えるのではなく、様々な条件や状況を自分なりに設定し、そのうえで今後、どうすれば良いのか。
などを考えることを意味する言葉です。
このような意味から「想定」は、「仮定」や「前提条件」、「仮説」、「推当て」、「推測」などと言い換えることができます。
「想定」の使い方
「想定」は、「想定する」や「想定されている」などといった使い方のほか、「想定内」や「想定外」、「想定上」などといった言葉もあります。
「見込み」と「想定」の違い
「見込み」とは、今後、このようになる予定といった意味を持つ言葉となります。
それに対し、「想定」は、今後のことについて、色々と想像し定めるといった意味があり、同じ今後のことについてであっても、全く異なった意味を持つ言葉となります。
「見込み」は、ほぼ、そうなることが決まっている、わかっていることを指し、「想定」は、様々な条件や状況を考え、今後のことについて考える行為というような違いがあります。
「見込み」の例文
・『面接での態度を見てすぐに、見込みのある青年だということがわかりました。』
・『祖父の病気が治る見込みがないと言われ、ショックで仕方がありません。』
・『運動会前日、明日は雨の見込みという天気予報を見て子供がっかりしています。』
・『本日中には復旧する見込みです。』
「想定」の例文
・『まさか、これほどまでに急成長するとは想定外でした。』
・『給食室から火災が発生したと想定し、今回、避難訓練を行いました。』
・『昨年度、最下位だったチームが今年優勝するとは、想定外でした。』
・『今回のトラブルは想定内だったので、さほど、驚く必要はありません。』
まとめ
以上のように、「見込み」と「想定」は、今後のことについて、といったこと以外、全く別の意味を持つ言葉となります。
そのため、同じ意味として使わないよう注意が必要です。