この記事では、「好ましい」と「望ましい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「好ましい」とは?
「好ましい」は、好みという概念が含まれて対象を好むかどうかにあり、意味は、好きだという意味です。
その為、「女性は穏やかで慎ましやかが好ましい」と述べた場合、女性は穏やかで慎ましやかが好きであると述べています。
「望ましい」とは?
「望ましい」は、願望を指す言葉で、「望ましい」と望むものの願望です。
例えば、「会社で使用するパソコンは、ウインドウズ10が望ましい」とした場合、これは、会社側の願望で、お願いベースでそうして欲しいと述べています。
「好ましい」と「望ましい」の違い
「好ましい」と「望ましい」の違いは、好きだと明確に示しているか、願望を述べているかです。
なお、両者ともにましいとありますが、ましいというのは押し付けを意味し、「好ましい」は好きだという押し付け、「望ましい」は、望むという願望の押し付けに当たります。
「好ましい」の例文
・『女性はあるべき姿として慎ましやかであることが好ましい』
この例は、女性の在り方は、つつましい方が好きだという意味で、「好ましい」は好きだということの表れです。
その上で、「好ましい」は、好きだということの押し付けであるため、実のところ、対象に進言した場合、押しつけがましく思われてしまいます。
・『彼は好ましいタイプでは無い』
この例は、彼という人物が嫌いであると述べています。
「好ましい」は無いという具合に否定をすることで全く正反対の意味になりこの例では嫌いだという意味です。
無論この言葉は周囲に対して、自分は彼が嫌いだとしつけていますので周囲はその言葉を聞いてこの人物は彼と言われている人物を嫌いだと認識します。
「望ましい」の例文
・『彼は辞職することが望ましい』 この例は、彼という人物は自分から会社を辞めることが良いという願望を示しています。
しかし、「望ましい」は願望でありながら押し付けであるため、この言葉は周囲に彼は辞めるべきだと押し付けをしているのです。
・『私が首になるというのは、望ましい言い分ではない』
この例は、自分が首になることを分かったうえでそれは周囲が望んだ言い分ではないと言い切ってます。
つまり、自分は役に立つので首にするなと言っているわけです。
このケースでは、「望ましい」は、自分に対して向けられた周囲の願望でそれを否定しており、周囲は首を求めてないということです。
まとめ
「好ましい」と「望ましい」の違いは好きだという気持ちを押し付けるか、願望を押し付けるかという違いです。
ちなみに両社は実は押し付けなので事実上押し付け方によっては命令に近い言葉になります。
しかも、「好ましい」にしろ、「望ましい」にしろ両者は、周囲がそれを聞いて認知すれば押し付けに当たり、命令と変わらないケースもあります。
その為、願望である「望ましい」は、言い方や言い出す人物によっては事実上の命令で、「好ましい」も同様です。