この記事では、「竣工」と「竣功」の違いを分かりやすく説明していきます。
「竣工」とは?
家屋やビル、道路など、建築物などの工事などが完成することを指し、ビルなどであれば竣工した日を定礎に刻む例も見られます。
鉄道車両が完成したというときにも竣工という言葉が使われ、竣工図という言葉は設計図から進み、実際の現場の状況や、建具、設備などの収まりなどを反映させた生産設計派生図面の総称となり、完成した図面とも呼ばれます。
自動車などの大量生産を前提としている製品に関しては言葉として竣工とは言いませんが、概念としては存在し得るものとなっています。
住宅やビルの竣工であれば竣工祝いが行われることもあります。
なお、竣工という言葉は施工主から見た場合は落成と言う言葉になります。
作った側が竣工、依頼した側は落成という使い分けも見られます。
「竣功」とは?
竣工と全く同じ意味の言葉ですが、竣功の方が古い言葉とされており、竣功図という言葉で検索すると昭和年代の鉄道車両や橋、発電所などの竣功図がいくつか表示されており、竣功図自体が趣味として流通しているとも言えます。
使い分けは厳密なものではありませんが、竣功は橋や神社などでまだ使われている例があるようです。
竣功の竣は終わらせたという意味になります。
言葉として竣功のほうがやや使われていない言葉といえ、竣工図の方が変換がしやすい、竣功祝いという言葉よりも竣工祝いという言葉のほうが多く検索できるなどの違いがありますが、2022年時点まで残っている言葉であり、古い竣功図という概念もあることから、言葉として消滅してしまうことはないものと考えられます。
ただし、竣功が竣工と立ち位置が逆転することはないとも言えます。
「竣工」と「竣功」の違い
「竣工」と「竣功」の違いを、分かりやすく解説します。
竣工と竣功は家屋やビル、鉄道車両、道路、橋など、建築物などの工事などが完成させることを指し、やや古い言葉となっているのが竣功、現在幅広く使われているものが竣工となっています。
近代の建築史などを知るには竣功という言葉で検索する必要があると言えます。
現在では竣工が多く使われており、竣工祝いなどという言葉も竣功が使われないことが多くなっていますが、神社や橋について竣功という言葉を使うことがあります。
「竣功までは長い時間を要した」というような用例がありますが、これが「竣功」になっても極端な間違いとは判断されず、意味自体は通ります。
ただし現在の使われ方から考えると竣工という言葉を使ったほうがベターであるとは言えます。
まとめ
竣工と竣功は建物や道路、橋などの工事が終わったという意味が同じ言葉で、厳密な使い分けはないものとなっており、読み方はともにしゅんこうです。
竣工図では言葉として検索されますが、竣功図という言葉では昔の鉄道車両や発電所などの竣功図が検索できるなど、インターネットネットにおける言葉の使われ方がかなり異なる部分はあります。