この記事では、「批判」【ひはん】と「感想」【かんそう】の意味や使い方、違いを分かりやすく説明していきます。
「批判」とは?
人の発した意見に対して「それは違う」と断定的に否定する気持ちを伝えるのが「批判」であり、悪いことであると評価します。
相手が発した言葉が人の気持ちを踏みにじり、精神的に傷つけてしまうと感じるとき「その意見は問題がある」と伝えて、相手が悪いと思い知らせるわけです。
意見だけではなく、問題ある行動に対しても「その行為は駄目だ」と真っ向から否定して、見直させるときも相手を強く「批判」します。
反対に、良いと思った意見に対して「それは素晴らしい」と高く評価して、可否について議論するときにも使われています。
「感想」とは?
文章を読んだり、音楽を聴いたとき自分なりにこう思うことを言葉にして伝えるのが「感想」【かんそう】です。
その作品を読んだとき心に感じたことを人に伝えることを指し、自分なりにどこがどのように良かったのか、どのような展開になれば面白いと感じるかなどを言葉にしたり、文章に書き出すのも「感想」であり、作者がよりいい作品作りができるよう伝えるわけです。
これから作品を見ようとしている人が参考にするため「感想」を読む場合もありますし、どれを購入すればいいか選ぶときの基準としても使われることがあります。
「批判」と「感想」の違い
「批判」と「感想」の違いを、分かりやすく解説します。
問題ある意見に対し否定して反論するとき「批判」し、相手の考えを見直させたり、訂正させるときに使われています。
主に、世の中に出した作品に対して良いか、悪いかを評価するのも「批判」の一つになります。
一方の「感想」は作品に対して自分が感じたことを伝えることで参考にしたり、人々が共感するという違いがあります。
「批判」の例文
・『彼が書いた小説は多くの人から批判される作品となった』
・『教師の生活指導のあり方が批判の的となり、保護者から苦情が寄せられた』
世の中に出た作品の中には論議を巻き起こすほど問題ある内容で読む人を動揺させますが、中には賛成派が出てきては、作者を弁護する者と対立することで多くの人へ作品をアピールして売り上げを伸ばすこともあるわけです。
学校でも教師の生活指導がたびたび問題となり、批判されて退職に追い込まれることがあるほど「批判」というものは重要なものであるわけです。
「感想」の例文
・『読書感想文を書いてコンテストに出したら優秀賞に選ばれた』
・『自分なりの言葉で感想を伝えたところ人に高く評価され、企業の商品開発にも大きく貢献した』
学生を対象にした夏休みに書く「読書感想文コンテスト」は、毎年多くの学生が本を読んでは感想を書いていますが、その中から優秀賞に選ばれるのはかなり才能があると認められたことになるわけです。
企業では一つでも多くの「感想」を集めて、その中からより製品作りに活かせるものを取り上げることもあるほど実際に使ってみた具体的なものが役立ちます。
まとめ
どちらも意見を述べて、相手へ気持ちを伝えるわけですが、「批判」は物事について否定的な意見を述べたり、評価するとき使いますが、「感想」は作品や人の意見について自分が思ったことを伝えるときに使う言葉と覚えておくといいでしょう。