この記事では、「場所」と「空間」の違いを分かりやすく説明していきます。
「場所」とは?
「場所」には3つの意味があります。
1つめは、何かが行われたり、何かがいたりするところです。
行動とかかわりがある言葉になります。
たとえば、「釣りに適した場所」といったものです。
これは、釣りという行為をするところを指しています。
釣りは川や海などさまざまなところでできますが、魚がたくさんいる場所とそうでない場所があり、適しているところと適していないところがあります。
魚が多く存在するところなら「魚が多い場所」ということができます。
2つめの意味は、人がいるところ、物が占める広がりのことです。
「ピアノを置く場所」といった場合は、ピアノという物がある広がりを占めていることになります。
その占めているところが「場所」です。
人については「立っている場所がない」のような使い方をします。
3つめは、相撲の興行や相撲を行う期間のことです。
「初場所」などといいます。
「場所」の使い方
何かをするところ、何かがあるところという意味で使用をします。
何かとはどういったものなのか意味に含まれていないので、人、動物、物などさまざまなことに使うことができます。
「空間」とは?
何も存在しないで広がっているところです。
広がりがどれくらいの範囲なのかは、意味に含まれていません。
引越しをする前の住宅の中には、何も物がありません。
住むようになると物であふれかえってしまいますが、引越し前はまだそのような状態になっておらず、何も存在しない空いているところが十分にあります。
このような状態だと、広々と感じられます。
これを「広い空間」などと表現します。
「空間」は広いところだけを指しているのではありません。
階段下は利用されずに、空いていることがあります。
何も物は存在していません。
それほど広くはありませんが、これもこの言葉が指すものです。
人混みの中、前に進むのは困難です。
しかし、「道をあえてください」など声をかければ、人が左右にわかれてすき間ができます。
このわずかなすき間は「人が通れる空間」といいます。
「空間」の使い方
何もないところを指して使用する言葉です。
どのような範囲であっても使用することができます。
「場所」と「空間」の違い
2つの言葉は「ところ」という意味が似ていますが、同じことではありません。
前者は何かがあるところ、何かをするところです。
後者は何もないところです。
「場所」の例文
・『場所を譲る』
・『座る場所を探している』
・『テレビを置く場所を考える』
・『富士山を見られる場所』
「空間」の例文
・『空間を有効活用する』
・『空間を埋める』
・『心地よい空間』
・『人が1人座れる空間』
まとめ
2つの言葉には「ところ」という意味が含まれていますが、一方は何かがあるところ、もう一方は何もないところのことで、意味は異なります。