周囲の人たちから見て「これは非常にハードルの高いから実現することは到底無理だろう」と思われていたことを実現させる人に対して賞賛をすることでしょう。
このような時に「成し遂げる」や「やり遂げる」という言葉が使われることがありますが、どのような意味を持っているのでしょうか?
そこでこの記事では、「成し遂げる」と「やり遂げる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「成し遂げる」とは?
「成し遂げる」は「なしとげる」という読み方になりますが、「あることを最後までやり通す」、あるいは「やりおおせる」という意味を持っている表現です。
「やり遂げる」とは?
「やり遂げる」は「やりとげる」と読みますが、「物事を結着がつくまで行うこと」を意味しています。
別の表現では「やってのける」 という言い方もできるでしょう。
「成し遂げる」と「やり遂げる」の違い
では、ここで「成し遂げる」と「やり遂げる」の違いをあらためて考えることにしましょう。
どのような違いが見られるのでしょうか? 「成し遂げる」「やり遂げる」ともに「物事を最後までやりとおす」という解釈が成り立つ言葉であり、同じ意味を持つ類義語・同義語として扱われるほどに通っている言葉です。
しかし、厳密に言うと、「やり遂げる」は「成功する成功しないに関係なく自分の持っている能力を全て使い切って物事を最後までやり通す」という意味合いがある言葉と言ってもいいかもしれません。
但し、結果は必ずしも成功するとは言い切れない側面があります。
一方の「成し遂げる」は「自分が定めた目標・数値をクリアさせて物事を最後までやり通すこと」という解釈ができます。
言わば、「成し遂げる」には、設定された、あるいは自ら科した目標・数字に対して、こだわりを持って最後までやり抜いた」ということになるのです。
また、「見事にやってのけた」という成功結果も含まれている点が異なっています。
一方の「やり遂げる」は「自分の力を100%出し切って持てる能力を発揮したこと」を指しています。
「最後までやり抜く」という点では同じ解釈になりますが、成功するか成功しないかは、「やり遂げる」にはなく結果についてのこだわりがないわけです。
「成し遂げる」の例文
では、ここで「成し遂げる」の例文を2つ挙げてみることにします。
・『よくもまあ、あんなに難しいことにトライして成し遂げたものだな。執念としか言いようがないよ』
・『目標を設定したことはいいんだけど、成し遂げるためにはかなり粘り強い取り組みが必要だよ』
「やり遂げる」の例文
「やり遂げる」の例文は次のようなものがあります。
・『本当にやり遂げたんだな。やり始めた頃は到底できっこないと思っていたんだけど大したものだ』
・『この宿題をやり遂げるまでは外に遊びに行っちゃダメだからね』
まとめ
ここまで「成し遂げる」と「やり遂げる」の意味や違いを見てきました。
解釈が非常に近いために、意味を正しく理解して適切に使い分けできるようにしておきましょう。