「謹呈」と「寄贈」の違いとは?分かりやすく解釈

「謹呈」と「寄贈」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「謹呈」「寄贈」の違いを分かりやすく説明していきます。

「謹呈」とは?

「謹呈」とは?

つつしんで与えさせていただくことです。

謹むには、うやうやしくかしこまるという意味があります。

相手を敬い、礼儀正しいさまを指します。

そのような様子で差し上げることを「謹呈」といいます。

たとえば、個人に対して本を贈りたいと考えたとします。

贈りたいと考えている人は、相手のことを敬っています。

そのようなときにこの言葉を使用します。

物を贈るときに使う言葉で、ある動作を指して使うと意味とは違います。

「謹呈」の使い方

物を贈るときに使用する言葉です。

贈るものが物質である場合にだけ使用をします。

何らかの言葉、気持ちなどではありません。

また、この言葉は相手を敬って使用されます。

そのため、贈る物がガラクタであったり、目下のものであったりする場合には使用しません。

たとえば、クリスマスプレゼントを子どもに与えることにしたとします。

親から子どもに渡します。

親が子どもに対して敬う言葉は一般的には使用しないので、このときには「謹呈」は使用しません。

自分が書いた本をお世話になった人に贈りたいと考えたとします。

お世話になった人に対して、敬う気持ちを持っています。

このときには「謹呈」を使用します。

「寄贈」とは?

「寄贈」とは?

物を贈ることです。

団体へ贈る場合をいいます。

また、贈る物は本、ピアノ、石碑など、長く残るものの場合をいいます。

たとえば、自分が購入して読み終わった本を、もういらないから図書館に贈りたいと考えたとします。

図書館は団体です。

そして、本は長く使うことができます。

ある人から図書館に本を贈ることは「寄贈」といいます。

幼稚園を卒業するときに、幼稚園生や保護者などから幼稚園に対して、何かを贈ることがあります。

たとえば、トランポリン、ベンチ、時計などです。

幼稚園は団体で、トランポリンやベンチなどは長く使えるものです。

この場合も「寄贈」といいます。

「寄贈」の使い方

団体に長く使えるものを贈ることを指して使用する言葉です。

贈る相手が個人であったり、贈るものがすぐになくなってしまったりする場合は、この言葉は使用しません。

たとえば、母親に花束を贈るといったことには使用しないのです。

「謹呈」と「寄贈」の違い

「謹呈」と「寄贈」の違い

どちらの言葉にも贈るという意味が含まれていますが、それぞれの言葉が指すことは違います。

前者はつつしんで贈ることです。

後者は団体に対して長く使えるものを贈ることです。

つつしんでという意味は含まれていません。

「謹呈」の例文

「謹呈」の例文

・『謹呈いたします』
・『謹呈する』
・『謹呈と書かれたしおり』
・『謹呈と書かれたのし』

「寄贈」の例文

「寄贈」の例文

・『三輪車を寄贈していただきました』
・『卒園するときに寄贈する品を考える』
・『本が図書館に寄贈された』
・『寄贈された品を大切に使う』

まとめ

まとめ

2つの言葉には贈るという意味が含まれていますが、それぞれの言葉の意味は異なります。