この記事では、「馬鹿にする」と「小馬鹿にする」の違いを分かりやすく説明していきます。
「馬鹿にする」とは?
「馬鹿にする」は「ばかにする」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「相手の知能が劣っているとして見下すこと」という意味で、相手のことを愚かであるとして、あからさまにののしることです。
2つ目は「つまらないことだと見くびる」という意味で、よく知らずに簡単にできる、大したことはないと思い込んでおろそかにすることです。
上記に共通するのは「見下す」という意味です。
「馬鹿」の由来には以下の2つがあります。
1つ目はサンスクリット語で「無知・愚か」という意味の「moha」が変化して「ばか」になり、当て字として「馬鹿」になったという説です。
2つ目は中国の史記に記載されているエピソードで、秦の時代に趙高という権力者が、家臣の忠誠心を測る為に、「馬」を「鹿」だとして皇帝に献上しました。
この時に、趙高を怒らせない様に「馬」だと言ったものは命を奪い、正直に「鹿」だと答えたものを採用したということから、「無理を押し通すこと」として「馬鹿」と使われる様になったという説です。
「馬鹿にする」の使い方
「馬鹿にする」は「相手の知能が劣っているとして見下すこと」「つまらないことだと見くびる」という意味で使われます。
動詞として「馬鹿にする・した」「馬鹿にされる・された」と使われたり、副詞として「馬鹿にされて」と使われたりします。
基本的に、明らかに人や物が劣っていると見下した言動をすることに使われる言葉です。
「小馬鹿にする」とは?
「小馬鹿にする」は「こばかにする」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「相手のことを少しだけ見下す」という意味で、相手を侮辱するつもりはなく、親しみを込めたり軽い冗談で見下した言動をすることです。
2つ目は「軽んじていることをそれとなく態度で伝える」という意味で、はっきり相手に伝えず、あいまいな言葉や皮肉、態度などで相手に気づかせることです。
上記に共通するのは「軽んじる」という意味です。
「小馬鹿にする」の使い方
「小馬鹿にする」は「相手のことを少しだけ見下す」「軽んじていることをそれとなく態度で伝える」という意味で使われます。
動詞として「小馬鹿にする・した」「小馬鹿にされる・された」と使われたり、副詞として「小馬鹿にして」と使われたりします。
基本的に、人や物を軽んじている気持ちを、はっきりではなく冗談や皮肉、態度などで表すことに使われる言葉です。
「馬鹿にする」と「小馬鹿にする」の違い
「馬鹿にする」は「明らかに人や物が劣っていると見下した言動をすること」という意味です。
「小馬鹿にする」は「人や物を軽んじている気持ちを、はっきりではなく冗談や皮肉、態度などで表すこと」という意味です。
「馬鹿にする」の例文
・『彼は背が低いことで馬鹿にされていた』
・『一般常識がないので馬鹿にされやすい』
・『彼は上司を馬鹿にして言うことをきかない』
・『1円を馬鹿にすると後悔する』
「小馬鹿にする」の例文
・『弟は兄から小馬鹿にされる』
・『彼は忠告されても小馬鹿にして耳を貸さない』
・『中卒だからと小馬鹿にしていたらいきなり昇進した』
・『同僚にオタクがバレて小馬鹿にされる』
まとめ
今回は「馬鹿にする」と「小馬鹿にする」について紹介しました。
「馬鹿にする」は「相手を見下す」、「小馬鹿にする」は「軽んじる」と覚えておきましょう。