「配慮」と「忖度」の違いとは?分かりやすく解釈

「配慮」と「忖度」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「配慮」「忖度」の違いを分かりやすく説明していきます。

「配慮」とは?

「配慮」とは?

「配慮」とは、心を配ること、心つかいを意味する言葉です。

他人や他のことなど、周りの人やものに目を向け、それらに対し気を使うこと、気にかかる行為を「配慮」と言います。

このような意味から「配慮」は、「気配り」「考慮」「思いやり」「いたわりの気持ち」「ケア」などと言い換えることができます。

「配慮」の使い方

「配慮」は、「配慮する」「配慮に欠ける」「ご配慮願います」「ご配慮に感謝いたします」などといったように、少しかしこまった形で用いられる言葉です。

相手に対し感謝の気持ちを伝える際や注意を促す際などに「配慮」という言葉が用いられます。

「忖度」とは?

「忖度」とは?

「忖度」とは、他人の心をおしはかる、また、おしはかって相手に気を使う事を意味する言葉です。

こちらが一方的に相手の気持ちを考え、そして、その気持ちを踏まえ行動することを意味する言葉となり、特に悪い意味を持つ言葉ではありません。

しかし、近年では、このような意味を立場が上の人の意向を憶測し下のものが取り計らう、といった意味で用いられることが多くなったことから、ネガティブなイメージが定着した言葉となります。

このような意味から「忖度」は、「斟酌」「推測」「推考」「推し当て」「察し」などと言い換えることができます。

「忖度」の使い方

「忖度」は、「忖度する」「忖度しない」などといったような使い方となります。

相手の意向について推し量るタイミングで用いられる使い方が正しい「忖度」の使い方となり、一般的も用いられるようになったネガティブな意味での「忖度」は、基本、間違った使い方となります。

「配慮」と「忖度」の違い

「配慮」と「忖度」の違い

「配慮」は、周りに目を向け、今何をすべきか考え行動することを意味し、「忖度」は、相手が何を考えているのか、どうしてほしいと思っているのか、などを考え行動するといった意味となります。

一見、同じような意味を持つ言葉に思えますが、「配慮」は、「思いやりの気持ち」とも言え、相手のことを心から思いやり行動することを意味する一方、「忖度」の場合、相手の気持ちを察するといったことを大切にした言葉といった違いがあります。

「配慮」の例文

「配慮」の例文

・『この度は多大なるご配慮を頂き、大変感謝しております。』

・『足が不自由な母のために、様々なご配慮、ありがとうございました。』

・『私どもの配慮が足りず、お客様に不愉快な思いをさせてしまい、大変申し訳ございません。』

・『こちらの不手際にもかかわらず、そちら様にはご配慮頂き、大変感謝しております。』

「忖度」の例文

「忖度」の例文

・『相手の考えを忖度しないで進めた結果、失敗に終わってしまいました。』

・『忖度しすぎると、相手が不快に思うこともあります。』

・『取引先の部長が、お肉に目がないと聞きつけ忖度して、肉料理のお店をセッティングしました。』

・『忙しい上司のことを忖度し、できることはすべて自分で行いました。』

まとめ

まとめ

「配慮」「忖度」も、相手のことを思うといった気持ちでは同じですが、その中身が微妙に異なる言葉となります。