秋も深くなると、紅葉が有名な観光地に多くの人が訪れます。
特に、お寺と紅葉のコントラストが見事で、昼も夜も綺麗な京都の清水寺は最も有名な場所ですが、京都には永観寺、天龍寺などたくさんの名所があります。
紅葉という文字から、紅葉しているのはもみじだけだと思われているケースもありますが、実際には他にもかえで、いちょう、かつらなどたくさんあります。
さて、ここで出てきた「もみじ」や「かえで」とは、どういう意味でしょうか。
違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「もみじ」と「かえで」の違いを分かりやすく説明していきます。
「もみじ」とは?
「もみじ」とは、「紅葉」とも書くように、秋に紅葉することで有名な植物です。
「もみじ」というのは一般的な名称で、植物学上では、ムクロジ科カエデ属で、イロハモミジなどが正式な名称です。
カエデ属の中でも、葉の色づきが美しく、お寺などと一緒に写っている写真が有名なので、英語で「Japanese maple」と呼ばれるようになっています。
「かえで」とは?
「かえで」とは、「楓」とも書きますが、赤ちゃんの手のような葉が特徴的な植物で、ムクロジ科カエデ属(以前はカエデ科と呼ばれていた)の落葉樹です。
英語では、「maple」で、カナダの国旗に描かれていたり、パンケーキなどに使用するメイプルシロップの材料として有名です。
「かえで」という名称は「カエルの手」から来ていると言う説もあります。
「もみじ」と「かえで」の違い
「もみじ」と「かえで」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの植物は、カエデ属の落葉樹であることは同じです。
違うのは細かい種類です、「かえで」は大分類の名前に使われていると同時に、イロハカエデ、ハウチワカエデのような小分類の種類の名前でもあります。
「もみじ」は、前述のように「かえで」の種類の一つですが、分類学上では「葉の切れ込みが深い」ものを「もみじ」と呼び、イロハモミジ、オオモミジなどの種類があります。
「もみじ」の例文
「もみじ」の例文は以下のようになります。
・『もみじを紅葉と書くのは紅葉する代表的な木だからでしょう』
・『赤ちゃんのもみじのような手がとても可愛く感じられます』
「かえで」の例文
「かえで」の例文は以下のようになります。
・『かえでの葉は天狗のうちわとも言われています』
・『かえではカナダの国旗にも描かれているように世界中で有名な落葉樹です』
まとめ
この記事では、「もみじ」と「かえで」の違いを、解説してきました。
秋になるとさまざまなところで、綺麗に色づく「もみじ」や「かえで」ですが、紅葉の時期以外にはあまり注目されることはありません。
このように、ある時期だけ特に話題に上がる植物はたくさんあります。
例えば、かぼちゃはハロウィンの時期、桜は春、せりやなずなは春の七草としてしか認識されていません。
しかし、実はそれ以外の時期にもちゃんと育っており、よく注意して観察すれば綺麗な植物は他にもたくさんあります。