この記事では、「導入」と「納入」の違いを分かりやすく説明していきます。
「導入」とは?
導き入れると書いて「導入」。
その言葉の通り、外部から導き入れること、引き入れることを「導入」と言います。
また、小説や音楽などにおいて、主題に入る前の始まり部分や学習を始めるにあたり、児童などに関心や興味を呼び起こさせる準備段階といった意味もあります。
このように主に3つの意味を持つ「導入」には、それぞれに対する類語があります。
外部から導き入れるといった意味の「導入」には、「取り入れる」や「紹介」、「採用」など。
主題に入る前の部分といった意味の「導入」には、「前置き」や「イントロ」、「書き出し」など。
学習への準備段階といった意味の「導入」には、「手引き」や「序言」などがあります。
「導入」の使い方
「導入」の場合、「導入する」や「導入を検討する」などといった使い方のほか、「導入部分」や「外資の導入」、「技術の導入」、「導入の手引き」などといった言葉があります。
「納入」とは?
納め入れると書いて「納入」。
その言葉の通り、品物や金銭を納めることを「納入」と言います。
「納入」の場合、日常会話で用いられるというよりも、ビジネスなどの場で用いられることが多く、お金を納める際や品物を納める際に「納入」という言葉が用いられます。
このような意味から「納入」には、「入金」や「払い込み」、「支払い」、「納品」などといった類語があり、対義語は「徴収」です。
「納入」の使い方
「納入」の場合、「納入する」や「納入した」などといった使い方のほか、「授業料の納入」や「会費の納入」、「納入のお知らせ」、「納入期限」、「納入金額」などといった言葉があります。
「導入」と「納入」の違い
同じ入ると書き、また、ビジネスの場でよく用いられるといった共通点のある「導入」と「納入」ですが、基本的に異なった意味を持つ言葉です。
「導入」は、必要なものを外部から導き入れることを意味し、「納入」は、相手先に必要なものやお金を納めることを意味します。
そのため、相反する意味を持つ言葉となります。
「導入」の例文
・『新規事業に向け、新しい機材を導入することになりました。』
・『社内を活性化させるためにも、どんどん、新しいことを導入すべきです。』
・『感想文の導入部分さえ書くことができれば、あとは、スラスラと書ける自信があるのですが。』
・『来年度に向け、学習の導入の手引きを作成中です。』
「納入」の例文
・『うっかりしていて、会費の納入期限が過ぎてしまいました。』
・『今月の授業料の納入のお知らせが届きました。』
・『先月納入した商品に欠品があると取引先から連絡がありました。』
・『必ず納入する前は、品物の数と金額の確認を行ってください。』
まとめ
以上のように「導入」と「納入」は、全く異なった意味を持つ言葉です。
同じ「入る」という漢字が用いられているからと言って混合してはいけません。