似た言葉が多くある中で「必定」と「必至」という言葉が存在します。
2つには共通する文字「必」が入っていますが、「必定」と「必至」には果たして違いがあるのでしょうか。
この記事では、「必定」と「必至」の違いを分かりやすく説明していきます。
「必定」【ひつじょう】とは?
「必定」とは、必ずそうなると定まっていることを意味した言葉です。
世の中に100パーセント絶対はないということはよく言われることですが、物事によっては絶対といえるようなことがあります。
どう転んでも最終的には同じ結果になる、その結果になるということは避けられず以前から決められていたかのような場合があります。
そのような時に使われる言葉が「必定」です。
意味合いとして似ているのは「運命」といった言葉があります。
「必定」の例文
・『あらゆる生物がいずれ死を迎えることは必定です』
・『社会人チームが高校生チームに勝つことは必定といった解説は浅はかすぎる』
・『もしこのままの経営戦略が続いていくと仮定するならば倒産することは必定、早急に経営戦略を立て直す必要がある』
「必至」【ひっし】とは?
「必至」とは、必ずその結果に至ることを意味した言葉です。
意味合いだけを見ると「必定」と区別がつきにくいですが、言葉自体が持つ性質に微妙な違いがあります。
「必定」は、時間の流れの中に以前からずっとその場所に動かずあり続けているもの、定まったものです。
一方「必至」は、時間の流れと共に流れていくようなもので、その時の状況によっては「必至」の結果は違うものになる場合があります。
そこに至ると予測されることです。
ですから、「必定」よりも確実性は薄いということになります。
「必至」の例文
・『高校生チームが社会人チームに対して苦戦するのは必至だ』
・『小さな群れとはいえ、猿山のリーダーに歯向かえば痛い目をみることは必至だ』
「必定」と「必至」の違い
「必定」と「必至」の違いについてまとめると次のようになります。
「必定」とは、「必ずそうなると定まっていること」を意味した言葉です。
「運命」とも似た意味合い言葉で、「必定」の結果は元々そこにあるものでほぼ100パーセントに近い形のものです。
そして、どのような状況の変化があろうともその結果はほぼ変わることはありません。
一方「必至」とは、「必ずその結果に至るであろうこと」を意味した言葉です。
「必」の文字が入っているので、ある程度は確率的に高いものではありますが、「必定」と比べると確率は低いものとなります。
このまま事が進めばこうなるだろうと予測できることを指した言葉です。
その時の状況の変化で、結果が変わる場合があります。
まとめ
「必定」と「必至」の違いについて例文をまじえ解説してきましたが、理解していただけましたでしょうか。
世の中に「必定」や「必至」といわれることはありますが、自分の行動次第で未来の結果が変わることも多々あります。
この記事の内容がみなさんの生活のお役に立てるなら幸いです。