争いごとを意味する言葉ですが、実際にはどのような違いがあるのかわかりにくい「揉め事」と「喧嘩」。
この記事では、「揉め事」と「喧嘩」の違いを分かりやすく説明していきます。
「揉め事」とは?
争いごとやごたごたしたことを「揉め事」と言います。
このほか、手間がかかり面倒なことに対しても「揉め事」といった言葉が用いられます。
このように、一般的に何かうまくいかなかったことや争いごとなどに対し、「揉め事」といった言葉が用いられます。
あくまでも、「揉め事」の場合、小さなこと、ちょっとしたことが前提です。
大きな争いや大きないざこざに対しては、「揉め事」といった言葉で済ますことはありません。
このような意味から「揉め事」は、「いがみ合い」や「論争」、「騒ぎ」、「いざこざ」、「ごたごた」、「厄介なこと」、「面倒なこと」などと言い換えることができます。
「揉め事」の使い方
「揉め事」は、「揉め事を起こす」や「揉め事が絶えない」、「揉め事に巻き込まれる」、「揉め事を解決する」などといった使い方となります。
「喧嘩」とは?
言い合ったり、殴り合ったりすることを「喧嘩」と言います。
お互いが敵対視し争いごとを起こすことが「喧嘩」で、口だけではなく時には暴力を伴うこともあります。
一般的には、このような意味で用いられる「喧嘩」ですが、「喧嘩」には、騒がしいことといった意味もあります。
このような意味から「喧嘩」は、「乱闘」や「戦闘」、「殴り合い」、「言い争い」、「いがみ合い」などと言い換えることができます。
「喧嘩」の使い方
「喧嘩」は、「喧嘩する」、「喧嘩した」などといった使い方のほか、「喧嘩中」や「口喧嘩」、「喧嘩別れ」、「喧嘩腰」、「喧嘩両成敗」などといった言葉もあります。
「揉め事」と「喧嘩」の違い
同じ意味のように思える「揉め事」と「喧嘩」ですが、その中身は異なったものとなります。
「揉め事」は、あくまでも、争いごとやごたごたしたことで、ちょっとしたことが大前提にあります。
それに対し「喧嘩」は、言い合ったり、殴り合ったりすることを言い、「揉め事」の場合、殴り合うといった暴力は伴わないことに対し、「喧嘩」の場合は、暴力を伴うことも少なくありません。
このように、「揉め事」は些細な争いに用いられ、「喧嘩」は、幅広く、些細なことから殴り合うといった大きな事まで用いられる言葉といった違いがあります。
「揉め事」の例文
・『私は揉め事が絶えない両親のもと育ったため、自分は人一倍幸せになりたいと思うようになりました。』
・『親友の些細な揉め事に巻き込まれ困っています。』
・『なぜ、あなたはこうも揉め事ばかり起こすのですか。』
・『友達の揉め事を解決するため、立ち上がることにしました。』
「喧嘩」の例文
・『彼と喧嘩別れしたことを今でも後悔しています。』
・『売られた喧嘩は必ず買うつもりです。』
・『そう、喧嘩腰に話さなくても良いと思います。』
・『私の気持ちをわかってくれない父と大喧嘩になり、家を飛び出しました。』
まとめ
少しニュアンスが異なる言葉となるため、その状況に応じ「揉め事」と「喧嘩」は使い分ける言葉となります。