この記事では、「所帯」と「世帯」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの似た雰囲気を持つ言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「所帯」とは?
「所帯」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「所帯」は「しょたい」と読みます。
「所帯」は「一家を構えて独立した生計を営むこと。
その暮らし」という意味があります。
もともと「所帯」という言葉は「身に着けているもの」という意味があり、中世のころは、「財産や領地」などという意味がありました。
例えば、実家で暮らしていた人が、結婚を機に実家を離れて、二人で生活費を稼いで暮らすとき、「所帯を持つ」などと言います。
結婚をするとき、友達に、「いよいよ所帯を持つことにした」などと言うこともあります。
また、夫が何かしらの理由でいなくなり、女性ばかりで一家を構えて、生計を営んでいる場合は、「女所帯」と呼ばれます。
また、夫婦に加えて、子供が10人いるような子だくさんの家庭は「大所帯」などと呼ばれることがあります。
他にも、独立をして生計を立てることが大変で、疲労の色が見える人のことを「所帯やつれ」などと呼ぶことがあります。
「世帯」とは?
「世帯」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「世帯」は「せたい」と読みます。
「世帯」は「住居及び生計を同じくする者の集まり」という意味があります。
同じ家に住んでいる家族は、「世帯」と呼ばれ、その家族の収入は、「世帯当たりの収入」などと呼ばれることがあります。
また、「世帯」には「一戸を構えて、独立の生計を立てること」という意味があります。
結婚をして夫婦でマンションなどを借りて住み始める時、「世帯を持つ」などと言います。
さらに、結婚をしている人のことを「世帯持ち」と言うことがあります。
政府などが、日本にどのくらいの住居及び生計を同じくする者の集まりがあるかどうかを調べることを、「世帯調査」と言います。
給付金などを配る時、個人に対して配ることもありますが、「世帯ごと」に配るケースもあります。
「所帯」と「世帯」の違い
「所帯」と「世帯」の違いを、分かりやすく解説します。
「所帯」は「一家を構えて独立した生計を営むこと。
その暮らし」という意味があります。
「世帯」は「住居及び生計を同じくする者の集まり」という意味があります。
どちらも、似た意味を持ち、同じ家で暮らし、生計を共にしている人達の集まりのことを示唆しています。
ただし、「世帯」の方が、公的に使われる言葉になっています。
「世帯調査」のように、政府や地方自治体は「所帯」ではなく「世帯」という言葉を使うことが多くなっています。
このように、「所帯」は一般的に使われる言葉で、「世帯」は公的に使われる言葉という違いがあると考えることができます。
まとめ
「所帯」と「世帯」の違いについて見てきました。
2つの言葉の意味を知ることで、きちんと使い分けることができるようになりそうです。