この記事では、「全面」と「前面」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「全面」とは?
「全面」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「全面」は「ぜんめん」と読みます。
「全面」は「一つの面の全体」という意味があります。
例えば、部屋の壁の、ある一面全体を意味するとき、「壁の全面」と言います。
また新聞紙などの1ページの全体を「全面」と言います。
1ページ丸ごと、商品の広告にするとき、「全面広告を出す」などと言います。
次に「全面」には「すべての面。
ある物事の全体」という意味があります。
例えば、立方体にある、6つの面のことを総称して、「立方体の全面」と言い表すことができます。
また、辞書などを、全ページに渡って改訂していくとき、「辞書を全面改訂する」などと言います。
さらに「全面的」というフレーズには、「すべての面に渡る様子」という意味があり、スポンサーが、誰かの仕事に就いて、すべての面に渡りサポートするという場合は、「全面的にサポートする」などと言います。
「前面」とは?
「前面」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「前面」は「ぜんめん」と読みます。
「前面」は「前の方、表の方」という意味があります。
前や正面のことを意味し、「見える位置」のことを指します。
例えば、ある箱の色を塗る時、まず見える位置の側面に色を塗る時、「まずは箱の前面に色を塗る」と、言うことができます。
また大切なスポーツの試合の前に、「気持ちを前面に出して戦う」などと言いますが、この場合は、選手が戦う気持ちを、相手やお客さんに見せるという意味があります。
強い気持ちを見せられると敵はひるみますし、観客は応援してくれるためです。
同じように、ビジネスシーンである商品のプレゼンをするとき、商品の持つ魅力をクライアントに見えるようにアピールする場合、「商品の魅力を前面に出そう」などと言います。
このように、前の方、表の方について話すとき、また「見える位置」に何かを持ってくるとき、「前面」という言葉を使ってみましょう。
「全面」と「前面」の違い
「全面」と「前面」の違いを、分かりやすく解説します。
「全面」は「すべての面。
ある物事の全体」という意味があります。
一方で、「前面」は「前の面。
見える位置」という意味があります。
例えば立方体がテーブルの上に置かれている時、その位置から見える面や、前の面を「前面」と言います。
一方で、立方体が持つ6つの面を総称する場合は、「全面」と言うという違いがあります。
まとめ
「全面」と「前面」の違いについて見てきました。
2つの言葉の違いを知ることで、きちんと使い分けることができるようになりそうです。
前の面のことを示唆するときは「前面」という言葉を使い、すべての面について示唆する場合は「全面」という言葉を使うようにしてみましょう。