この記事では、敬って他者の家を指す言葉の「尊宅」とへりくだって自分の家を指す「拙宅」の違いを分かりやすく説明していきます。
「尊宅」とは?
そんたくと読む敬語表現の言葉で、あなたの家という意味を持っています。
建物としての家が存在することが条件ですが、マンションやアパートでも使える言葉です。
尊邸や尊堂という言葉も近い意味合いとなっています。
リフォームを行う打ち合わせの文章や家を契約したあとのメンテナンスの知らせなどでは使える言葉ですが、かなり仰々しい言葉でもあるためか、同じ意味合いを持つ「ご自宅」「お住まい」という言葉などを使うケースも多く見られます。
御尊宅という言い方も昔の文章では使われていましたが、現在ではよほど目上の人でもないと使う機会はないと考えられます。
自分の家に対して尊宅というケースは有りませんが、自分が住んでいたアパートの管理人に手紙を出すというケースであれば尊宅という言葉は使えなくはありません。
「拙宅」とは?
せったくと読み、自分の住んでいる家をへりくだって指す言葉で、「拙宅で良ければここで祝いの会を開きましょう」などといった際に使うことが出来、敬語として使うこともますが、自分が自分の家を指してへりくだって使うというケースがそう多くなく、顧客と店の関係ではまず使われない立ち位置であるためあまり使われない言葉とも言えます。
現在であればアパート、マンションであっても使うことは可能です。
ホテルは長期滞在でない限り家ではないため使うことは出来ません。
小宅、私宅という言葉もほぼ同じ意味合いで使うことが出来、文章で自宅を指すときにも使うことが出来ます。
拙という言葉が自分を指す意味合いのへりくだった言葉であることはある程度の範囲で伝わっているので、知らない人でも拙宅の庭から竹が生えてきたという文章であれば筆者の家から竹が生えてきたということがほぼ分かるでしょう。
「尊宅」と「拙宅」の違い
「尊宅」と「拙宅」の違いを、分かりやすく解説します。
大まかに分けると尊宅は自分の家ではない家で敬語表現として使え、拙宅は自分の家をへりくだっていう言葉でこの言葉も敬語で使えます。
尊宅という言葉は住宅会社からある家に向かってリフォームやメンテナンスを勧めるという文章で使えるため、比較的用途が広い言葉ですが、拙宅は目上の人に自分の家を示すケースで利用するケース程度なのであまり商売の関わるケースでは利用されていないのですが、ブログなどで自分の家を紹介する際にも使えます。
尊宅はかなり仰々しい言葉でもあるため「お住まい」で言い換えるケースも見られます。
まとめ
「尊宅」と「拙宅」は「家」「自分」「他人」が関わる敬語表現で、拙宅は自分の家をへりくだって使い、尊宅は他人の家を敬語で伝えるという表現になります。
尊宅はそんたくと読むため、忖度との混同という問題もあり、今後さらに広く使われるとはいい難いと言えます。