亡くなった人に対する「享年」と「満」の違いについて、詳しく説明していきます。
「享年」と「満」の違い
「享年」は、亡くなった人の年齢に「享年○○」といったように使われる言葉です。
そのままの年齢ではなく、「数え年」での表現となる為、1940年生まれの人が2019年に亡くなった場合、誕生日やなくなった月日を問わず、80となります。
数え年では、生まれた時点で1歳になり、以降、翌年になる度に1つずつ年をとっていくという数え方になるからです。
仏教式の葬儀では、この数え年での「享年」という表記がよく使われるので、このように数えるのだと覚えておきましょう。
「満」と使われる年齢は、実年齢のことです。
よって、日常でも用いている年齢のままで構いません。
あと誕生日まで1日や2日という場合でも、その日を迎えるまでは無理に加算してはいけません。
「享年」を使った例文と意味を解釈
「享年」を使った例文と、その意味の解釈になります。
この「享年」は、「歳」や「才」と付けないのが特徴となっています。
「彼は、享年35という若さでこの世を去ってしまった」
先のように、「享年35歳(才)」とは使わないので注意してください。
この「享年」という考え方は、「この世で過ごした年数」という意味で、年単位でそれを計算します。
よって、0(歳)という概念が存在しません。
「満」を使った例文と意味を解釈
こちらは「満」を使った例文と、その意味の解釈になります。
遭えてこの「満」と付けて使われる場面は、厳密な年齢制限がある場合だと考えていいでしょう。
「日本では満20歳以上にならないと、酒類は飲んではいけない決まりだ」
法律による制限の為、「満」と付けてそれを強調しています。
近年、選挙権が18歳に引き下げられましたが、これも「満18歳以上」のように表記されることが多いです。
参考までに、その選挙においては正確に言うと、投票日の翌日に満18歳であれば投票できるという決まりになっており、投票日が1月20日で、その翌日の1月21日に満18歳になる人にはその選挙に投票する権利があります。
まとめ
「享年」と「満」での年齢の計算は、以上の通りです。
「満」年齢は、実年齢のことと覚えておけばいいでしょう。