火災が起きると、地元の消防署に連絡されて、状況によっては消防車が出動して鎮火作業に当たります。
火災現場に向かう消防車に出くわすとい色々なことに気がつきます。
まず、消防車以外に赤い小型のバンが先頭を走っていることがあります。
これは、「指令者」あるいは「指揮車」と言って、災害現場に到着して火災や周りの状況を検討して後続の消防車やレスキューに指示を出す役目があります。
さて、ここで出てきた「鎮火」という言葉ですが、どsういう意味でしょうか。
また、同じような言葉で「鎮圧」もありますが、これらの違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「鎮圧」と「鎮火」の違いを分かりやすく説明していきます。
「鎮圧」とは?
「鎮圧」とは、「鎮」が「鎮める」、「圧」が「圧力をかけて押さえつける」という意味なので、合わせて、「圧力をかけて押さえつけて鎮める」という意味になります。
様々なシチュエーションで使用されますが、代表的なものとしては「騒乱などを武力で鎮める」という場合と、「消防活動において、火災の勢いを完全に抑える」というものがあります。
英語では、どちらの意味であっても「suppress」で良いでしょう。
「鎮火」とは?
「鎮火」とは、「鎮」が「鎮める」であることから、消防活動において、「再び燃え上がる事がない程度に完全に消火できた」状態のことを示します。
この言葉は、このシチュエーションでしか使用しない言葉ですが、比喩的に「噂が完全に収まる」というような時にも使われます。
英語では、「extinguish」が近いでしょう。
「鎮圧」と「鎮火」の違い
「鎮圧」と「鎮火」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、火災現場での消化活動の際に使用されるものですが、そのようなシチュエーションで使用される場合には、明確な違いがあります。
「鎮圧」は「火災の広がりを阻止できていて、消化のコントロールを握れている」状態のことを言い、「鎮火」は、「鎮圧」された火災を「完全に消火して、再燃する心配がない」ことを示します。
従って、火災現場ではこの2つの使い分けは非常に重要です。
「鎮圧」に関しては、前述のように火災と関係ない使用法も存在しています。
「鎮圧」の例文
「鎮圧」の例文は以下のようになります。
・『暴徒を鎮圧するために武装した機動隊を呼びました』
・『消防車が到着して30分で火災を鎮圧し、その後5分で鎮火されました』
「鎮火」の例文
「鎮火」の例文は以下のようになります。
・『火災の鎮火のためには、その火災で燃えているのか何かを適切に判断する必要があります』
・『火災の鎮火の判断は、派遣された消防隊の責任者によって行われます』
まとめ
この記事では、「鎮圧」と「鎮火」の違いを、解説してきました。
火災の鎮火のために出動する消防車ですが、実は色々な種類があります。
消防署の規模等によって準備しているものは違いますが、基本的にはタンクとポンプを装備したものと、それより小型でポンプのみを装備したもの、さらにレスキュー用の装備を持っているものや、伸縮する梯子がついているものもあります。
場合によっては消火剤そのものも運ぶ必要があります。
これらの車両や装備は火災や残された人物の状況や現場までの通路の状況などによって適切に選択されて派遣されます。