この記事では、「鶴」と「タンチョウ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「鶴」とは?
「鶴」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「鶴」は「つる」と読みます。
「鶴」は、ツル目ツル科の鳥類のことを言います。
アフリカ大陸やオーストラリア大陸、北アメリカ大陸やユーラシア大陸など、世界中に分布しています。
湿地や草原などで暮らし、多くの種類で「渡り」を行います。
寒い冬には温暖なエリアで暮らすよう、越冬地に費消していきます。
食性は雑食で、植物の根や種、虫や貝なども食べます。
繁殖するためにペアを作り、生涯解消されないと言われています。
「鶴」は日本との歴史も深く、奈良時代に成立した『万葉集』にも登場していました。
このころから江戸時代にかけて、「鶴」と言えば「タンチョウ」のことを指す例が多く、それは現在でも同じとされています。
また「鶴」は、「鶴は千年、亀は万年」という言葉があるように、長寿の象徴とされています。
実際は野生で30年、飼育下で50年から80年程度と考えられています。
折り紙で「鶴」を折るなど、祈りの対象にもされています。
「タンチョウ」とは?
「タンチョウ」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「タンチョウ」は「丹頂」と漢字表記します。
「タンチョウ」はツル目ツル科ツル属に分類される鳥類のことです。
東アジアとロシアの南東部に生息し、日本では、北海道の東部に生息しています。
体長は1mから1. 5mほどで、翼を広げると2m40cmほどあるとされています。
真っ白な羽毛に覆われ、首と尾のあたりが黒い羽毛で覆われています。
また、頭頂には羽毛がほとんどなく、赤い皮膚が裸出されています。
「丹頂」の「丹」は、「赤」で、「タンチョウ」は、裸出した頭頂部の赤い色を指した言葉となっています。
「タンチョウ」は美しい体つきと、清楚な体色から、神聖な生き物、瑞鳥とされるなど、高貴の象徴とされることもありました。
伝統的に日本や中国では「鶴」と言った時、「タンチョウ」を指す傾向があります。
「鶴」と「タンチョウ」の違い
「鶴」と「タンチョウ」の違いを、分かりやすく解説します。
「鶴」は「タンチョウ」の一種で、たくさんの種類の「鶴」の中の、一種類が「タンチョウ」ということになります。
それではなぜ、「鶴」と「タンチョウ」が混同されるかと言えば、日本では古来から「鶴」と言えば「タンチョウ」を指していたためです。
童話の「鶴の恩返し」に登場する「鶴」も、見た目からして「タンチョウ」であることが分かります。
日本人にとって、「タンチョウ」の存在が大きく、いつしか「鶴」と「タンチョウ」は同義語となったというわけです。
このように、「タンチョウ」は「鶴」の一種で、「鶴」は他にもたくさんの種類がいることが分か狩りました。
まとめ
「鶴」と「タンチョウ」の違いについて見てきました。
「鶴」は「タンチョウ」の一種だが、日本で「鶴」と言えば、ほとんどの場合「タンチョウ」を意味すると覚えておくといいでしょう。