何かを計画する段階では、さまざまなことが不明なので、考慮されていないことも多く、実施に移してみて初めて判明する要素もたくさんあります。
その結果、不測の事態が起こり、計画や費用に大きな影響が出てしまうこともあります。
そんな時に重要なのは、計画ありきで行動しないで、今まで既に行なってきたことも含めて、見直すことを躊躇しないということです。
さて、ここで出てきた「行う」とか「実施する」とはどういう意味でしょうか。
また、2つの違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「行う」と「実施する」の違いを分かりやすく説明していきます。
「行う」とは?
「行う」とは、文字通り「行う」あるいは「する」という意味です。
英語の「do」に近く、どんなことであろうと使える言葉です。
「する」と同じと言っても良いでしょう。
また、もっとも多い表現としては「名詞+を」が頭についた表現です。
「実施する」とは?
「実施する」とは、簡単に言えば「行う」ということですが、「実」という文字からわかるように、「計画に対する実地に行う」という意味が含まれています。
従って、計画や検討が全く行われないような「実施」は通常ありません。
英語では、「implement」が「plan」と対比される単語なので、もっとも近いでしょう。
「行う」と「実施する」の違い
「行う」と「実施する」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは「何かを行う」という意味においては同じです。
実際に使用されるシチュエーションも対象にも区別はなく、入れ替えても意味は変わりません。
それでは、何が違うかというとそれは「実施する」の「実」にあります。
これは「実際に」という意味で、机上、あるいは計画に対する「実際」です。
すなわち「実施」という言葉には「実行」と同じような「実地での行動」というニュアンスが含まれるということです。
それに対して「行う」はもっと汎用的で、どのようなケースにでも使える言葉です。
「行う」の例文
「行う」の例文は以下のようになります。
・『加害者が犯行を行う状況を目撃していた人がいました』
・『自分が行ったことに関しては責任を取るのが筋です』
「実施する」の例文
「実施する」の例文は以下のようになります。
・『十分に検討した結果、計画を実施することになりました』
・『定期的な健康診断を実施することは、病変の早期発見という意味で効果があります』
まとめ
この記事では、「行う」と「実施する」の違いを、解説してきました。
序文でもご紹介したように、「計画」と「実施」の間にはギャップが多く存在します。
実際問題として、それらを事前に把握することは不可能と言っても良いでしょう。
それでは、そのギャップによる実施段階への影響を最小限にするためにはどうしたら良いのでしょうか。
そのために行うべきことの一つがシミュレーションです。
実施前であっても、それまでの経験に基づいて行う模擬的な実施は状況によりますが、可能です。
それは机上のトライアルから実施状況に極めて近いようなものまでさまざまなやり方がありますが、必ず役にたちます。