「鑑みる」と「考慮する」の違いとは?意味を詳しく解釈

「鑑みる」と「考慮する」の違い言葉・カタカナ語・言語

「鑑みる」「考慮する」は類似した意味を持つ似た言葉です。

「鑑みる」という表現は「交通事故の現状に鑑みて対策します」といった文章で使い、「考慮する」という表現は「条件を考慮して決めたいと思います」といった文章で使われますが、「鑑みる」「考慮する」の意味の違いはどこにあるのでしょうか?

「鑑みる」と「考慮する」各々の解釈

「鑑みる」と「考慮する」各々の解釈

「鑑みる」「考慮する」のそれぞれの意味や使い方の解釈をします。

「鑑みる」の意味や使い方

「鑑みる(かんがみる)」という表現は、「手本・先例・規範(ルール)などに照らし合わせて考えること」を意味しています。

「鑑みる」というのは、「他の物事を参考にして考えること」を意味している表現なのです。

「鑑みる」の使い方は、「~に鑑みて(前回の結果に鑑みてなど)」という形で、「他の物事を参考・手本にして考える場合」に使う使い方になります。

「考慮する」の意味や使い方

「考慮する」という表現は、「実際に判断・行動をする前にいろいろな要素・条件についてよく考えること」を意味しています。

「考慮する」というのは、「ある事柄について色々な要素・影響に思いを巡らせること」を意味している表現なのです。

「考慮する」の使い方は。

「~を考慮する」という形で、「その物事について判断・行動をする前にいろいろな観点から考える場合」に使う使い方になるのです。

「鑑みる」と「考慮する」の違い

「鑑みる」と「考慮する」の違い

「鑑みる」という表現は、「手本・先例・規範などと照らし合わせて(比較して)考えること」を意味しています。

それに対して、「考慮する」という表現は、「ある物事そのものについて、実際に行動・判断する前に、いろいろな要素(影響)を考えること」を意味しているという違いがあります。

「鑑みる」「他の物事を参考(手本)にして考えること」に意味の重点がありますが、「考慮する」「その物事自体のいろいろな要素・影響について思いを巡らせること」に意味の重点がある違いがあるのです。

「鑑みる」と「考慮する」各々を使った例文と意味を解釈

「鑑みる」と「考慮する」各々を使った例文と意味を解釈

「鑑みる」「考慮する」を使ったそれぞれの例文とその意味を解釈していきます。

「鑑みる」を使った例文と意味を解釈

「彼の卓越した過去の業績に鑑みれば、彼をその年俸でヘッドハンティングするだけの価値は十分あります」

この「鑑みる」を使った例文は、「鑑みる」の表現を、「彼の卓越した過去の業績と照らし合わせて考えれば」という意味を持つ文脈で使っています。

「考慮する」を使った例文と意味を解釈

「彼女の心身のコンディションを考慮すると、今回出た海外支店への栄転の話は延期した方が良いと思います」

この「考慮する」を使った例文は、「考慮する」の表現を、「彼女の心身のコンディション(状態)についていろいろな要素・影響をよく考えると」という意味合いで使っています。

まとめ

まとめ

「鑑みる」「考慮する」の意味の違いについて解説してきましたが、「鑑みる」の表現は「他の物事を参考(手本)にして照らし合わせて考えること」に意味の重点があります。

それに対して、「考慮する」の表現は「判断・行動の前にいろいろな要素を含めてよく考えること」に意味の重点があるという違いがあります。

「鑑みる」「考慮する」の意味の違いを正しく理解して、内容や文脈・状況に応じて的確に使い分けるようにしましょう。