「主義」と「方針」の違いとは?分かりやすく解釈

「主義」と「方針」の違い言葉・カタカナ語・言語

目指すべき方向性を示す言葉は多くありますが、今回はその中でも『主義』と『方針』の違いについて見ていきましょう。

この記事では「主義」「方針」の違いを分かりやすく説明していきます。

「主義」とは

「主義」とは

まず、この単語の意味は『思想や学説理論などに基づいた持ち続けている考えや態度や一定の立場』という意味を指す言葉です。

いわゆる『イズム』(ism)としてカタカナ言葉にもなっています。

一般的には資本主義や社会主義など国家の取っている立場に基づいたものや、会社などでは『現場主義』や『顧客第一主義』など立場や考えを明確にしているのがこの『主義』と呼ばれる言葉の一般的な使われ方です。

面白い使われ方として『事なかれ主義』という言葉がありますが、これは何かあっても自主性を持たず、その場の流れに身を任せようというある意味で明確な立場を揶揄したユニークな言葉です。

英語ではどちらかというと『Policy』(ポリシー)という『明確な考え』に重点を置いているのもこの言葉を理解することを手助けしてくれる見方ではないでしょうか。

「方針」とは

「方針」とは

さて『方針』とはどいう意味でしょうか。

これは『目指す物事などを計画し実行する上で大切になるおおよその方向』という表現です。

もともとは方位を示す磁石、コンパスの針のことを指す言葉ですが、これが転じて何らかの行動を実行する上での言葉としても使われるようになりました。

『方針』というのは考えがあるにこしたことはありませんが、行き当たりばったりで『方針』を決めることも多く、政治や企業の業績や評判を大きく左右するのはニュースなどでご覧になっている方も多いと思います。

例えば『教育方針を誤った』という言葉はよく使われるのではないでしょうか。

この言葉のポイントはあくまでも『おおよその方向』という部分にあります。

つまり、場合によっては変わることもあり得るということです。

「主義」と「方針」の違い

「主義」と「方針」の違い

この二つの違いは一見するととても似た言葉ではありますが、正確には『主義』は『ある程度明確な考えがあったもの』なのか『ぼやっとしてでもある程度の方向性を定めたもの』なのかではっきりと分けることができます。

もしくは『主義』は一度決めるとそう簡単には変えることは容易ではないのに対して『方針』は軌道修正をすることが比較的容易とも捉えることができるのではないでしょうか。

つまり、『方針』を決める為には明確な『主義』を定めないと全てがうまくいかなくなるということになります。

もう少しかみ砕くと『何をする』という『主義』を決めた後で『そのためにどうする』が『方針』となり、逆もまたしかりと考えて頂いても間違いはありません。

まとめ

まとめ

如何でしたでしょうか。

今回は政治やビジネスでも頻繁に使われる考え方である『主義』と『方針』について見ていきました。

この二つは密接に絡んでおり、『主義』のない『方針』も『方針』のない『主義』もうまくいかない両輪の関係にあることがお分かりいただけたと思います。

これ以外にも『思想』や『哲学』、『理念』など組織やその団体、または個人が取る立場や考えにまつわる言葉は多くありますので、この機会に是非違いを見比べてみてください。