機械に不正アクセスする人は「ハッカー」と呼ばれていましたが、正確には「クラッカー」だという話を聞いたこともあるでしょう。
この記事では、「ハッカー」と「クラッカー」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ハッカー」とは?
「ハッカー」とはなにかに精通している人、その物事について詳しく様々な知識を持っている人です。
ハックという言葉は元々叩き切るという意味の言葉ですが、それと同時に上手くやるというような意味も持っています。
そのためパソコン黎明期には、パソコンの操作を上手くやれる詳しい人のことも「ハッカー」と呼ぶようになりました。
機械やシステムに不正アクセスして、情報を抜き取ったりシステムを破壊する人が「ハッカー」と呼ばれていたのは、そういった行為ができるのは、パソコンやセキュリティに熟知した人しかいないからです。
犯人はそういったことに熟知している人物だと言う意味で「ハッカー」だと表現したのを、「ハッカー」は不正アクセスする人自体を指す言葉だと誤解されました。
「クラッカー」とは?
「クラッカー」とはパソコン等に詳しい上に、そういった知識や技術で悪事を働く人、悪意を持って使う人です。
不正アクセスして、データを抜き取ったり改ざん、あるいは破壊するというのは、「クラッカー」の代表的な悪事と言えます。
誤用で「ハッカー」と呼ばれていた人達の正しい呼び方と言えるでしょう。
クラックは強盗が押し入ることや、呼ばれていない場所に乱入するという意味もある英語で、電子的に不正アクセスする人を「クラッカー」と呼ぶのも、その意味から来ています。
クラッキングは大きな損害を与える悪事であり、「クラッカー」も大問題ではありますが、法整備の問題や犯人特定の難しさなどから、「クラッカー」を犯罪者として罰することは法的にも現実的にも難しいのが現状です。
「ハッカー」と「クラッカー」の違い
「ハッカー」と「クラッカー」の違いを、分かりやすく解説します。
「ハッカー」も「クラッカー」もパソコンについて詳しい人や役立つ知識を持っている人です。
その上で「クラッカー」はその知識を悪いことに使う人であるのに対し、「ハッカー」は詳しい人というだけで、悪いことをするとは限りません。
また「クラッカー」はコンピューターやスマホなどの機械について詳しく悪意を持っている人にだけ使われる言葉です。
しかし「ハッカー」は「ライフハッカー」などのように、何かに詳しい人という意味で、他の単語と組み合わせて使われることもあります。
まとめ
パソコンに詳しい人は皆「ハッカー」と呼べるので、仕事のツールとしてパソコンが欠かせない現代社会では、正しい意味で「ハッカー」と呼べる人も多いでしょう。
「ハッカー」という言葉に悪い意味合いはないので、不正な悪事に使う人は区別して「クラッカー」と呼び、悪い人という意味で「ハッカー」とは言わないよう注意するべきです。