仕事を始めとして何かの目的で様々な文章や記事、書物を調べることは多いものです。
「閲読」と「閲覧」はそう言った行為を指す言葉ですが、意味を調べても違いがわからない事が多く、使い分けに困ってしまう人も多いでしょう。
この記事では、「閲読」と「閲覧」の違いを分かりやすく説明していきます。
「閲読」とは?
「閲読」とは書類や本などを調べながら読むことを指します。
またそう言った本や書物などの中でも、文章を読むことで情報を調べる場合に使われる言葉です。
例えば新聞や学術書、一般書籍のように写真や絵画、イラストなどが全く無かったり、あったとしても少しだけしか載っていない本に書かれている文章や言葉から、なにかしらの情報を得ようとして読むことが「閲読」になります。
また単純になにかを読むことをあらたまって、格式張った言い方として表現したい場合にも使われる言葉です。
その場合は絵や写真の割合などは考慮せず、どんな本や書類を読むにしても「閲読」と言うことができます。
「閲覧」とは?
「閲覧」も書類や書物を調べながら読むという言葉で、「閲読」と変わりません。
ただし「閲覧」に関しては、どういう書物を見ることかを制限するニュアンスがないのは特徴と言えます。
図鑑のようにイラストや写真が中心で文章によって補足する本であっても、顧客名簿のように文字と数字だけしか書かれていない書類であっても、問題なく「閲覧」です。
ただし「閲覧」には、読む書類や書物などを、外部へと持ち出さずに読むことという、場所に関する指定が含まれていることも少なからずあります。
特に図書館などの書物を収集管理している施設においては、外部に持ち出して読むこととは明確に区別され、施設内の許されたスペースで読むことが「閲覧」です。
「閲読」と「閲覧」の違い
「閲読」と「閲覧」の違いを、分かりやすく解説します。
「閲読」も「閲覧」も書類や書物を読み調べることではありますが、どういった物を読むことかが違いです。
「閲読」という場合には基本的に文章のみか文章が大部分で図形のほとんどない物を読むことを指しますが、「閲覧」という場合には読む物に図が多いか少ないかは関係ありません。
また読む物がどういう物か以外にも言葉としての使われ方に違いがあり、「閲読」は単純に読むことのかしこまった言い方として使われることがあります。
「閲覧」はそう言った使われ方はしませんが、外部に持ちさせずその場で、あるいはその施設内でその書類や書物を読むことという場所を指定する意味をもつ事があるのは、「閲覧」の特徴です。
まとめ
「閲読」と「閲覧」に言葉としての違いはほとんどないので、基本的には汎用性が比較的高い「閲覧」を使っていれば問題ありません。
何かを読んで調べることは基本的に「閲覧」と表現しつつ、「閲読」は何かを読むことをあらたまって表現したい時にだけ使えば、最低でも間違いはないでしょう。