我々の人生というのは自己では完結されず、節目節目で達成を祝ったり、誰かに評価されて一喜一憂するものです。
例えば学生は学業で教師からの評価を受けることはもちろん、部活動などでは他の団体や組織、そして社会人になれば、会社はもちろん、取引先や仕入先からも評価をされます。
非営利団体でも評価は存在しており、我々はこのシステムから決して無関係でいることはできません。
そんな評価システムの中で分かりやすい名誉として『徽章』と『記章』というものがあります。
どちらも『きしょう』という同音異義語ですが、これが持つ意味合いは全く違うものになっています。
この記事では「徽章」と「記章」の違いを分かりやすく説明していきます。
「徽章」とは
まず、この単語の意味ですが『職業や身分、所属やランクを示すしるしやバッジ』を指します。
一番イメージしやすい例としては軍隊の階級を表すバッチなどが襟元にあるのを映画などで見たことはありませんでしょうか。
軍服にあるバッジがそれを付けている人物の階級を表すので、命のやり取りをする軍隊においては瞬時に判断をし、命令をする側される側を判断する為にも必要なものです。
『徽』という字は旗印という意味を持ち、これが自分の身分を表すものとしてバッチになっているのが『徽章』という言葉です。
「記章」とは
一方『記章』は『記念として参加者、関係者などに与えるしるしやバッジ』を指します。
先ほどの例と重複しますが、軍隊でもこの記章は存在しており、何かの大きな戦争や作戦に関わったものとして送られることがあります。
また、子供がイベントなどで記念バッジを貰うことがありますが、これも広い意味では『記章』です。
「徽章」と「記章」の違い
この二つは『身分を表すしるし』なのか『何かを記念するしるし』なのかという違いで分けることが出来ます。
『記章』は『記』が『記念』を表しているのでイメージをつけやすいですが、『徽章』の『徽』は若干難易度の高い漢字の為、頭のなかに言葉の意味を定着させるのが難しいかもしれません。
事実として様々なところで『徽章』という意味で『記章』の記載がされているのもあり、我々をより混乱をさせるものになっています。
この二つはどちらが価値が上でや価値が下など優劣を付けられるものではなく全く別ものですので、分けて考えることが必要です。
まとめ
如何でしたでしょうか。
馴染みの深い『記念』という意味をもつ漢字のある『記章』に対して、『徽章』は見慣れない漢字が使われているので意味を理解するのに時間が掛かってしまうものでした。
法令など場合によってはどちらも『記章』という表記に置き換えることもありますので、言葉一つだけでなく、文章や場面などを総合的に判断して意味を理解する必要があります。
いわゆる常用漢字かそうでないかという問題ですが、これが同音異義語になるとさらにややこしくなってしまうのが今回の『徽章』と『記章』でした。