この記事では、「クレーター」と「カルデラ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「クレーター」とは?
「クレーター」とは円形の盆地と、それを囲む盛り上がった縁からなる地形を指します。
「クレーター」ができる原因は、主に大量のエネルギーによる衝撃です。
隕石や彗星がぶつかると接触点では極めて大きい衝撃が発生し、それが周囲へと土を押し退けるため、接触点中心がへこんで盆地となり、押しのけられた土が盛り上がって盆地を縁取るような円が生まれます。
「クレーター」ができるほどのエネルギーはそうそう発生するものではなく、天体衝突によるものが主ですが、核爆弾の実験や火山活動においても「クレーター」が発生する例もあり、発生原因によって「クレーター」と呼ぶ呼ばないは左右されません。
ただし発生原因によって、爆発「クレーター」、火山性「クレーター」というように区別されることはあります。
「カルデラ」とは?
「カルデラ」とは火山活動によって発生する、大きな窪地のことです。
大きな噴火が起きると、火口からマグマに押しやられて大量の火山灰や軽石、マグマ自体などが噴出されますが、そうなると火山内部に空洞ができ、その部分の地面が大きく陥没します。
そういった原因でできた大きな窪地が「カルデラ」です。
ただし大きな噴火以外の原因で「カルデラ」ができることもあります。
「カルデラ」は火山活動によって起こるので、山の頂上が陥没して縁取られた盆地になることが多いですが、必ずしも火山で起きるとは限りません。
山もなにもない箇所からの噴火で「カルデラ」ができる場合もあり、その場合は盛り上がった土の縁取りもない窪地ですが、ちゃんと「カルデラ」として扱われます。
「クレーター」と「カルデラ」の違い
「クレーター」と「カルデラ」の違いを、分かりやすく解説します。
「クレーター」主に天体衝突などで発生する盆地のことであり、「カルデラ」は火山活動で発生する窪地のことです。
「クレーター」は基本的に窪地とそれを取り囲む縁取りのような山がセットになっている地形やその残骸を指しますが、「カルデラ」は必ずしもそうとは限らず、窪地と縁取る山がセットの盆地もあれば、窪地しかない「カルデラ」もあります。
また「クレーター」は発生原因は限定されていないので、天体衝突の他に大規模な爆発や火山活動で発生することもありますが、「カルデラ」は火山活動で発生したものしか認められません。
広義では「カルデラ」も、大きな火山性の「クレーター」と言えるでしょう。
まとめ
「クレーター」も「カルデラ」も大きな盆地と捉えている人も多いですが、実際には「クレーター」は時の流れや人が埋めたなどで盆地ではなくなることもありますし、「カルデラ」は最初から盆地ではないことも少なからずあります。
また「カルデラ」は火山活動が原因のものだけですが、「クレーター」は発生原因を限定していないということも覚えておきましょう。