この記事では、「煎茶」と「玉露」の違いを分かりやすく説明していきます。
「煎茶」とは?
緑茶の一種です。
緑茶とは茶の若葉を摘んで熱を加えて発酵を止め、もんだり、乾燥させたりして作った茶のことです。
いくつかの種類があり、その中の一種が「煎茶」になります。
「煎茶」に使用されるチャノキの葉は、遮光させずに栽培をします。
取り入れは手摘みまたは機械を使っての刈り取りです。
機械を使った方が短時間で大量に取り入れることができ、手摘みは木の状態を見ながら取り入れることが可能です。
おいしさには、取り入れ方による大きな違いはないといわれています。
作り方を簡単に説明します。
茶の葉は収穫後できるだけすぐに蒸して発酵を止めます。
蒸し終えたら熱を取り除いた後にもみます。
茶葉に含まれる水分を均一にするために、回転させながら圧を加えてもむ、葉に熱風を当てながらもむなど、もみ方には工程があります。
そして、最後には乾燥させます。
こうしてできたものを荒茶といいます。
茶葉の大きさをそろえたり、ブレンドしたりしたものが販売されます。
蒸す時間の長さによって、「浅蒸し煎茶」「深入り煎茶」などがあります。
90℃ほどの湯を使うとおいしく淹れることができます。
「煎茶」の使い方
緑茶の一種を指して使用する言葉です。
チャノキは遮光せずに栽培をし、一般的な製造方法で作られます。
「玉露」とは?
緑茶の一種です。
製造方法上の分類では「煎茶」と同じですが、チャノキの栽培方法に違いがあります。
「玉露」は約20日間、遮光をして栽培をします。
これによって濃い緑色の葉になります。
日光の量が少ないので、少ない量でも効率的に光合成ができるように、葉緑素をたくさんつくり出し、それによって緑が濃くなるのです。
茶の葉にはアミノ酸の一種のテアニンが含まれています。
日光に当てて栽培をすると、テアニンがカテキンに変わるのですが、遮光をするとテアニンからカテキンへの変換が抑制されます。
テアニンはうまみを感じる成分です。
テアニンを多く含むため、「玉露」はうまみをが強い茶となっています。
40~60℃程度の湯を使うとおいしく淹れることができます。
「玉露」の使い方
緑茶の一種を指して使用する言葉です。
栽培期間中に遮光をした葉から作られた茶を指します。
「煎茶」と「玉露」の違い
「玉露」は「煎茶」の一種なのですが、その中でもチャノキを一定期間遮光をして栽培をしたものを「玉露」と呼んでいます。
「煎茶」の例文
・『煎茶を飲む』
・『煎茶をスーパーで購入する』
・『食後には煎茶を飲んでいる』
・『煎茶とともにお菓子を食べる』
「玉露」の例文
・『たまには玉露を飲もうかな』
・『お茶葉玉露が好き』
・『玉露と和菓子がよくあう』
・『丁寧に玉露を淹れる』
まとめ
2つの言葉が指すものはどちらも緑茶の一種で、製造工程は同じですが、栽培期間中に遮光をしていない・しているという違いがあります。