この「着手」と「着工」は、時には同じ意味になる場合もありますが、大きく違う言葉だと言っていいでしょう。
「着手」と「着工」の違い
「着手」とは、何かに手を付け始めることの表現です。
「あの案件にそろそろ着手しようと思う」などと、対象を開始するという時に使われます。
様々な事柄に対して用いることができる言葉で、「ようやく新しいゲームに着手できる」のようにも使えます。
「着工」は、「工事を始める」という意味になる言葉で、それ以外の使い方はできません。
その工事の開始も、ビルなどの大きな建造物の建築を始めるという時が多く、ちょっとしたリフォームくらいではあまり使わない表現です。
尚、この「着工」は、建築業界できちんとした表現として使われており、正式な書類にも「着工:2020年1月○日」といったように記載されます。
「着手」を使った例文と意味を解釈
「着手」を使った例文と、その意味の解釈になります。
少し堅い表現になる為、使う時には前後の文体もそれなりにこの言葉に合わせる必要があります。
「やっとその件に着手できたが、終わるのはいつになるか分からない」
ようやくそれを始めることができたと使っており、とても忙しそうな様子が目に浮かびます。
この言葉でまだ始めることができないと使いたい時には、「着手に至らない」といった表現がいいでしょう。
「着工」を使った例文と意味を解釈
こちらは「着工」を使った例文と、その意味の解釈になります。
文章中で用いる場合には、以下のような使い方になります。
「いつから始まるかと思っていたが、ようやく4月に着工するらしい」「着工」は、この「着工する」や「着工した」、「着工予定」などと使われる言葉です。
一般にはあまり見聞きしませんが、意味は覚えておいて損はないでしょう。
まとめ
工事に「着手」することが「着工」になりますが、比較的大きな建築でもないと使わない表現なので、簡単に用いるような言葉でありません。