「前代未聞」と「破天荒」の違いとは?分かりやすく解釈

「前代未聞」と「破天荒」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「前代未聞」「破天荒」の違いを分かりやすく説明していきます。

「前代未聞」とは?

「前代未聞」とは?

今までに聞いたこともないような珍しくて変わったことです。

「前代」は過去、前の時代ということです。

「未聞」は聞いたことがないことです。

この言葉は良い意味でも悪い意味でも使うことができます。

この言葉が生まれた時代は文保2年の1318年からの50年間を描いた物語である“太平記”がこの言葉の語源ではないかという説があります。

よく似ている四字熟語には「前人未到」「空前絶後」や破天荒解」などがあり、少しずつ意味が違ってきます。

「前人未到」は過去に人が成し遂げたことがないもの、または到達したことがないもの、という意味です。

「空前絶後」は今までに例がなく、今後もあり得ないこと、という意味です。

「破天荒解」は今まで誰も成しえなかったことを初めて成し遂げたということです。

「破天荒」とは?

「破天荒」とは?

今までだれもしなかったようなことをする、という意味です。

この言葉の語源は中国が宋の時代の説話集「北夢瑣言」にある故事です。

「天荒」はまだ開かれていない土地の事を表していました。

説話集のなかの話で、とても難しい試験があり、百年以上も合格するものが現れなかったそうです。

その試験は「天荒」と呼ばれ始めました。

しかし、ある時劉蛻(りゅうぜい)という者がその試験に通りました。

ついに天荒を破ったということで、だれも成し遂げることができなかったことを成し遂げた、という意味を「破天荒」というようになりました。

現代、日本では「破天荒」の意味を“豪快で大胆な様子”と解釈している人が多いです。

マスメディアなどで取り上げる大胆な行動をとる芸能人などを特集して「破天荒な女優人生」「掟破りの破天荒人生」という表現をすることによって、「破天荒」のイメージが偏ってしまっているようです。

「前代未聞」と「破天荒」の違い

「前代未聞」と「破天荒」の違い

「前代未聞」「破天荒」の違いを、分かりやすく解説します。

「前代未聞」は、今までに前例がないような聞いたこともないようなことで、これは人に対しても使いますし自然や物事に対しても使うことができます。

「破天荒」は人が行ったことに対して使う言葉で、今までにだれもできなかったようなことをすることです。

どちらも前例がなくびっくりするようなことなのですが、「前代未聞」の方が聞いたこともないような、想像もできないようなという珍しさが際立っている言葉です。

まとめ

まとめ

「破天荒」という言葉の正しい意味を知らなかったので、意味として似ている部分があって少し驚きました。

世論でも64%の人が間違えた解釈をしていたそうです。

少しずつ本来の意味からずれてくる言葉もあります。

ただ、正しい意味を知っている人にとっては、少し混乱しそうです。

正しい意味を知っていた人は16%だったようなので今後はこの言葉の意味が埋もれてしまいそうな気がします。