「遷移元素」と「典型元素」の違いとは?分かりやすく解釈

「遷移元素」と「典型元素」の違い専門用語・業界用語

高校の化学で学習する「元素周期表」というものがあります。

元素を番号順に並べたものですが、この表をみると性質が似ている元素が一目で分かるようになっています。

性質の違いから元素を2種類に分けるという事がありますが、それが「遷移元素」「典型元素」です。

それではこの2つの種類とはどういうものでしょうか。

また、違いはどこにあるのでしょうか。

この記事では、「遷移元素」「典型元素」の違いを分かりやすく説明していきます。

「遷移元素」とは?

「遷移元素」とは?

「遷移元素」とは、元素周期表の中の第3族から第11族の中にある元素のことを指すものです。

鉄、金、銅、水銀、プラチナ、亜鉛、チタン、マンガン、コバルトなど、全てが金属元素です。

ほとんどが重く、硬く、融点が高いのが特徴です。

「遷移元素(transition elements)」という名前は、メンデレーエフが最初に発明した短周期表におけるVIII族がI族とVII族の遷移上にある族として認識されていたことからくるものです。

「遷移元素」の性質の類似性は、このグループの元素においては電子が増えるごとに最外殻(電子が回っているいくつかの殻の最も外側の殻)でなく内側の殻に電子が追加されることから生まれて来たものです。

「典型元素」とは?

「典型元素」とは?

「典型元素」とは、元素周期表の第1、2、と第12から第18族までの元素のことを指すものです。

英語では「representative elements」と言い、全ての非金属元素と一部の金属元素がここに属します。

特徴としては、族(周期表の縦の列)が同じものが似た性質を有しており、周期表の右上から左下に行くに従って金属的な性質が強くなります。

「遷移元素」と「典型元素」の違い

「遷移元素」と「典型元素」の違い

「遷移元素」「典型元素」の違いを、分かりやすく解説します。

この2つは元素を性質の違いによって大きく分けたものですが、違いは極めて単純です。

元素周期表において、第3族から第11族の元素を「遷移元素」と言い、それ以外(第1族から第2族と第12族から第18族)を「典型元素」と言います。

この違いは元素の性質の違いにもなっていて、特に、「遷移元素」には全て金属元素で、ほとんどが重く、硬く、高い融点を持っているというように大きな類似性があります。

「遷移元素」の例文

「遷移元素」の例文

「遷移元素」の例文は以下のようになります。

・『遷移元素は元素周期表の第3から第11族のグループに蔵している元素のことです』
・『遷移元素は元素周期表の周期が同じものが似た性質を持つようになります』

「典型元素」の例文

「典型元素」の例文

「典型元素」の例文は以下のようになります。

・『典型元素は元素周期表の第1、2、12?18族に属するもののことです』
・『典型元素は元素周期表の族が同じものが似た性質を持ちます』

まとめ

まとめ

この記事では、「遷移元素」「典型元素」の違いを、解説してきました。

高校の化学で学習するこの元素周期表は全ての化学の基礎的な情報としてとても重要です。

また、これをベースに学ぶ、「電子配列」をみると、世の中の全ての物質を構成している原子というものがの姿が、実はかなり数学的だということもわかります。

機会があればまたこの世界に足を踏み入れてみるのも面白いでしょう。