世帯構成をあらわす言葉に「親族世帯」と「非親族世帯」があります。
このふたつはどのような基準で区別されているのでしょうか。
今回は、「親族世帯」と「非親族世帯」の違いについて解説します。
「親族世帯」とは?
「親族世帯」とは、「二人以上で構成される世帯のうち世帯を構成する人間の中にひとりでも親族がいる世帯」を指す言葉です。
総務省統計局のホームページでは「二人以上の世帯員からなる世帯のうち,世帯主と親族関係にある世帯員のいる世帯」を「親族世帯」と定義しています。
「親族世帯」で良く誤解されるのが「親族のみで構成される世帯」という勘違いです。
「親族世帯」は世帯主の親族が一人でもいることが条件なので世帯員全員が親族関係で結ばれている必要はありません。
統計局では但し書きとして「その世帯に同居する非親族(住み込みの従業員,家事手伝いなど)がいる場合もこれに含まれる。
例えば夫婦のみの世帯という場合には,夫婦二人のみの世帯のほか,夫婦と住み込みの家事手伝いからなる世帯も含まれている」と具体例を上げて注意を促しています。
「親族世帯」の「親族」とは「血のつながりのある血縁者または血縁者の結婚により結ばれた関係者」を指します。
法律による定義では「6親等以内の親族および3親等以内の姻族」が親族です。
世帯の中に6親等以内の親族か3親等以内の姻族が含まれている世帯が「親族世帯」となります。
日本では伝統的に血のつながりがある血族や婚姻関係で結ばれた姻族と世帯を構成することが多く、統計でも多くの世帯が「親族世帯」に含まれます。
平成17年の国勢調査によると日本の二人以上世帯に占める「親族世帯」の割合は99. 7%で、二人以上世帯のほとんどが「親族世帯」であると言える状況です。
「親族世帯」の使い方
・『世帯の中に一人でも世帯主の親族がいれば親族世帯である』
・『二人以上世帯の多くは親族世帯だ』
・『親子で暮らす世帯は親族世帯に含まれる』
・『親族世帯だからといって世帯の結び付きが強いとは限らない』
「非親族世帯」とは?
「非親族世帯」とは、「二人以上世帯のうち世帯主と親族関係にあるものが一人もいない世帯」を指す言葉です。
総務省統計局のホームページでは「二人以上の世帯員から成る世帯のうち,世帯主と親族関係にある者がいない世帯」を「親族世帯」と定義しています。
「非親族世帯」は簡単にいえば「他人同士で構成される世帯」です。
一人暮らしを除く世帯の打ち「非親族世帯」が占める割合はわずか0. 3%しかありません。
一般的な感覚としても他人同士載せたいというのはイメージしにくいものですが例えばルームメイトで他人同士が暮らしていたり支障と内弟子が同居していたりといったケースが「非親族世帯」に該当します。
「非親族世帯」の使い方
・『非親族世帯はとても少なく珍しい』
・『最近流行りのルームシェアは非親族世帯に含まれる』
・『結婚せず同棲している世帯は非親族世帯である』
・『二人以上世帯であることが条件なので一人暮らしは非親族世帯ではない』
「親族世帯」と「非親族世帯」の違い
「親族世帯」と「非親族世帯」の違いは「世帯主の親族がいるかどうか」です。
世帯の中に世帯主の親族が一人でもいれば「親族世帯」、いなければ「非親族世帯」となります。
養子縁組の解消や姻族関係終了により世帯構成が変わらなくても「親族世帯」が「非親族世帯」に変化することもあります。
まとめ
「親族世帯」と「非親族世帯」は世帯統計で使われる専門用語なので日常生活ではほとんど耳にする機会がありません。
はっきりとした定義を押さえておけば間違えることなく理解できる言葉なので気になる人は総務省統計局のホームページをチェックしてみてください。