「監査証拠」と「監査証跡」はよく似た意味を連想させる混同しやすい二つの言葉ですが、「監査証拠」と「監査証跡」の意味の違いを正しく理解できているでしょうか?
この記事では、「監査証拠」と「監査証跡」の違いを分かりやすく説明していきます。
「監査証拠」とは?
「監査証拠(かんさしょうこ)」という言葉は、「企業監査(システム監査)において、監査人が調査した後の監査意見を立証するために使用する資料・データ・証言などの客観性の高い事実」を意味しています。
「監査証拠」とは、「監査によって入手した証言・データ(資料)などの各種の証拠」を意味する経済用語です。
「監査証跡」とは?
「監査証跡(かんさしょうせき)」という表現は、「システム監査において、客観的な事実を時系列に沿って再現(検証)することができる追跡可能な記録・証拠」の意味を持っています。
具体的な「監査証跡」として、「企業内システム(法人ウェブサイト、イントラネット)のアクセスログやトラフィックログ」を挙げられます。
「監査証拠」と「監査証跡」の違い!
「監査証拠」と「監査証跡」の違いを、分かりやすく解説します。
「監査証拠」という言葉は「監査人が監査意見を証明するために利用する資料・データ・証言などの事実」を意味していますが、「監査証拠」には「監査証跡」のような「時系列(物事が起きた時間の順)に沿ったデータ」という意味合いはありません 「監査証拠」に対して「監査証跡」というのは、「システム監査において、過去の事実を再現することができるアクセスログやトランザクションログ」のことを意味しています。
「監査証拠」は「監査意見を立証できる証言・データ等の各証拠」に意味の重点がありますが、「監査証跡」は「事実を時系列に沿って再現・検証するための追跡可能な記録・証拠(アクセスログなど)」に意味の重点があるという違いを指摘できます。
まとめ
「監査証拠」と「監査証跡」の違いを詳しく説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「監査証拠」というのは、「監査人が監査意見を立証するために用いる資料・データ・証言などの事実」を意味しています。
それに対して、「監査証跡」という表現は「システム監査で、客観的な事実を時系列に沿って再現することができる追跡可能な記録・証拠(アクセスログなど)」の意味合いを持っています。
「監査証拠」と「監査証跡」の違いを知りたい時には、この記事の解説をチェックしてみてください。