「自分本位」と「自己中」の違いとは?分かりやすく解釈

「自分本位」と「自己中」の違い言葉・カタカナ語・言語

わがままな人を指す言葉として「自分本位」「自己中」がありますが、この2つの言葉にはどのような意味の違いがあるのでしょうか。

今回は、「自分本位」「自己中」の違いについて解説します。

「自分本位」とは?

「自分本位」とは?

「自分本位」とは、「他人のことなど考えず自分が良ければ構わないという考え」を意味する言葉です。

社会を円滑にするためには他者に対する配慮や気遣いが欠かせません。

お互いが得をするような取引なら皆が幸せ位になる結果が得られますし、ときには自分の利益を残ってでも人に優しくしたり手を差し伸べたりする奇特な人が存在するおかげで弱者でもいきていける社会が成立しています。

「自分本位」というのは「自分のことを最優先し他者に配慮しない考え方」を意味する言葉です。

自分を再優先にするのはだれにでも見られる当たり前の気持ちですが、普通の人は自分のことを考えると同時に他の人にもある程度配慮したり気を配ったりするものです。

例えばホールケーキを切り分けるとき全員同じ量だけ食べられるようにできるだけ同じ大きさに切り分けようとするのが常識的な行動ですが「自分本位」な人は他の人が食べる量を考えず自分が食べたいと思った量を確保します。

「自分本位」な人にとって自分の利益を最大にすることがもっとも重要であり、行動の結果他人に不利益が生じたとしてまったく意に介しません。

似たような意味をあらわす言葉として「独善的」があります。

「自分本位」の使い方

・『自分本位な主張が受け入れられるはずもなく、彼の提案はあっさり否決された』
・『自分本位で物事に取り組んでいれば周囲の支持を失うのも当然だ』
・『大国になった途端に自分本位な外交姿勢を隠さなくなった』
・『我慢がきかない自分本位な性格を改善したい』

「自己中」とは?

「自己中」とは?

「自己中」とは、「自分中心で物事を考えること」を意味する言葉です。

物事を考えるときその中心に自分を置くのはごく一般的な考え方です。

自分にとってどう関わりがあるのか、自分はどう感じるのかといったように人は自分を物事の基準に置きますが、時には他者の立場にたって物事を考えることもあります。

自分ではない人の立場に立ったものの見方や考え方のことを「客観的」といいますが、「自己中」とは「客観的な視点がなく常に自己を中心に置いて考えることしかできないこと」を指します。

「自己中」な人は他者の視点に立たないので人の気持ちや立場に配慮できず、自分のことばかりを考えた言動が目立ちます。

「自己中」の使い方

・『彼が嫌われるのは自己中なふるまいが目に余るのが理由だ』
・『自己中が許されるのは小さな子供のうちだけだ』
・『自己中なリーダーには誰もついていかない』
・『勝手なことばかり言う自己中な上司に振り回される』

「自分本位」と「自己中」の違い

「自分本位」と「自己中」の違い

「自分本位」が利益や得を目的とする言動を意味するのに対し、「自己中」は自分を中心にした考え方全般を意味します。

他人をないがしろにし自分のことばかり考えるのが「自分本位」、自分の基準や価値観を押し通そうとするのが「自己中」という違いで区別されます。

まとめ

まとめ

「自分本位」「自己中」はとてもよく似た意味を持つ言葉です。

どちらもわがままな人に対して使われる表現ですがどのような形でわがままが目立つのかに注目してふさわしい言葉を選んでください。