「仲居」と「女将」の違いとは?分かりやすく解釈

「仲居」と「女将」の違い言葉・カタカナ語・言語

「仲居」「女将」という言葉は、共に日本旅館や料亭で用いられています。

「仲居」とは?

「仲居」とは?

「仲居」(なかい)とは、旅館や料亭などの和風な宿泊施設、飲食店における御用聞きのことです。

席や客室まで案内する係、食事の配膳係も兼ねており、洋風のホテルでの「ボーイ」に相当しますが、女性に対してのみ用いられる言葉となっています。

特に料亭と呼ばれる飲食店では男性が配膳を行うことは滅多くになく、女性の「仲居」さんがそのような役回りとなっています。

「女将」とは?

「女将」とは?

「女将」(おかみ)は、先のような旅館や料亭において、「仲居」を統括する立場の女性に対して使われる言葉です。

「仲居」は人数に決まりがなく、多い場合は1つの施設で10人以上在職していますが、この「女将」は原則的に1人だけとなります。

その見習い(次の代の女将となる女性)を「若女将」(わかおかみ)と呼び、その2人が同様に仲居さんの統括役として一緒に存在していることもありますが、序列はもちろん「女将」の方が上になります。

「仲居」と「女将」の違い

「仲居」と「女将」の違い

このように、「仲居」は現場で実際に働いている女性で、「女将」はその管理という役回りになりますが、仲居だけでは人手が不足する忙しい日や時間帯、また、贔屓にしているお客さんや特別なお客さんには「女将」が自ら接客する場合もあります。

尚、前述の「若女将」は仲居の中から選ばれるといった訳ではなく、最初から次の女将になると決まっている女性です。

主にその旅館や料亭に嫁いできたお嫁さんや、跡取りとして育てられている娘だと考えていいでしょう。

まとめ

まとめ

「仲居」「女将」の関係は、以上になります。

「仲居」は、ここでも何度か使ったように「仲居さん」と呼ぶことが多いですが、「女将」の方は、そのまま呼ばれることがほとんどだという違いもあります(「おかみさん」だと、相撲部屋のそれのようにまた別の意味になってしまうからです)。