この記事では、「再発防止」と「歯止め」の違いを分かりやすく説明していきます。
「再発防止」とは?
同じような事態が再び発生しないようにすること、おさまっていた病気がもう一度深刻にならないようにすることです。
再発は、同じようなことがまた起こる、おさまっていた病気がまた起こるという意味です。
防止は、よくないことが起こらないようにすることを意味します。
水の無駄遣いのことで説明をします。
学校のプールは、授業があるときに教師が水を入れています。
水は自動でとまるものではなく、教師が確認をして、たまった時点で栓をしめて水を止めます。
あるとき、プールに水を入れた教師が、止めることを忘れてしまいました。
この日は朝は曇りでプールができそうだったのですが、授業が始まる前に雨が降ってきたため、プールの授業は中止になりました。
そのため、プールに水を入れたことを忘れてしまい、ずっと流しっぱなしになっていました。
それに気がついたのは翌朝です。
大量に水を流したため、水道代が莫大なものになりました。
これは好ましくないことです。
また同じことが起こらないように、水を入れた人は必ずあとで確認をすること、栓を閉めたかを放課後には確認することなどが教師たちに指導されました。
このように、好ましくないことがまた起こらないようにすることを、この言葉は意味しています。
「再発防止」の使い方
好ましくない物事やおさまっていた病気が、また起こらないようにするという意味で使用をします。
好ましい事柄には使用しません。
「歯止め」とは?
「歯止め」には3つの意味があります。
1つめは、車輪が動かないように、車輪と車輪が接する面の間の挟んでおくものです。
ドアが動かないようにする道具にドアストッパーがあります。
これをドアとドアの下の地面や床の間に挟んでおくと、ドアが閉まらなくなります。
この言葉はドアが動かないようにするものを指しているのではありませんが、このような挟むものを意味しています。
2つめはブレーキのことです。
車輪の回転を止める装置を指します。
3つめは、物事の進行を押しとどめる働きをするものです。
食べることで説明をします。
普通はお腹がいっぱいになったら、そこで食べることをやめます。
しかし、お腹がいっぱいになるであろう量を食べてもまだまだ食べます。
食べるという行為を抑えることができません。
これは「歯止めがきかない」といいます。
「歯止め」の使い方
日常的には、物事が進むことを抑える働きをするもの、という意味で使用されています。
「再発防止」と「歯止め」の違い
前者はまた起こらないようにするという意味です。
後者はこれ以上進まないようにするものという意味です。
「再発防止」の例文
・『再発防止に努める』
「歯止め」の例文
・『歯止めをかける』
まとめ
「止」という漢字を使用している点が似ていますが、一方はまた起こらないようにすること、もう一方は進行を抑えるもので、それぞれの意味は異なります。