同じ意味を持つ言葉のように思える「心安い」と「気安い」。
この記事では、「心安い」と「気安い」の違いを分かりやすく説明していきます。
「心安い」とは?
「心安い」には、親しみやすく気がおけない。
遠慮がいらない。
気心がわかっている。
といった意味があります。
また、気がかりなどがなく安心な様子やたやすい、簡単といった意味もあります。
人と人との関係性で用いられることが多い「心安い」。
「心安い」関係性には、お互いに気をつかわずに付き合うことができる関係性、親しい関係性を意味するものとなります。
また、不安に思うことや心配するようなこともなく落ち着いていられる状態も「心安い」と言えます。
このような意味から「心安い」は、「親密な」や「仲の良い」、「お気軽な」、「遠慮のない」、「気の置けない」などと言い換えることができます。
「心安い」の使い方
「心安い」には、「心安い人」や「心安いお店」、「心安い口のきき方」、「心安い職場」などといった言葉があります。
「気安い」とは?
「気安い」には、遠慮がいらない、気軽、といった意味があります。
気の置けない間柄を意味し、互いに遠慮なく何でも話すことができる、一緒にいて気楽、といった状態を「気安い」と言います。
このような意味から「気安い」は、「遠慮のない」や「気さく」、「気どらない」、「心地よい」、「人懐っこい」などと言い換えることができます。
「気安い」の使い方
「気安い」には、「気安い関係」や「気安い人」、「気安い態度」、「気安くするな」などといった言葉があります。
「心安い」と「気安い」の違い
「心安い」と「気安い」のどちらも、遠慮がいらないといった意味があり、何でも話すことができるような親密な関係を意味する言葉となります。
このような意味では同じ意味を持つ言葉ですが、「気安い」には、少し節度を逸脱していることを意味する場合もあります。
相手の馴れ馴れしい態度を不愉快に思う場合、「気安くしないで」などといった形で用いられることがあり、その点において、「心安い」と「気安い」には違いがあります。
「心安い」の例文
・『心安い職場だったので、離れるのが淋しいです』
・『初めて会ったときから、心安い口のきき方をしてきた彼女とは、それ以降、大の仲良しとなりました』
・『ご近所さんと心安い間柄になることができ、安心しています』
・『転職したばかりで心安い仲間ができず、仕事の相談をすることもできません』
「気安い」の例文
・『幼馴染の彼とは、何でも言い合える気安い関係です』
・『私は、気安く話しかけてくる人があまり好きではありません』
・『友達でもないのに気安く話しかけないでください』
・『彼女になら気安く頼めるので、その件は頼んでおきます』
まとめ
以上が「心安い」と「気安い」の違いです。
良い意味で用いられる場合は同じ意味を持つ言葉となりますが、「気安い」の場合、馴れ馴れしい態度を不愉快に感じる際に用いられるといった点に違いがあります。