この記事では、「怠惰」と「惰性」の違いを分かりやすく説明していきます。
似た印象の2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「怠惰」とは?
「怠惰」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「怠惰」は「たいだ」と読みます。
「怠惰」は、「なまけてだらしないこと。
その様子」という意味があります。
周囲に怠けていると感じたり、だらしないと感じる人がいたとき、「怠惰な人」と言うことができます。
例えば、週末に朝起きて、布団の中から出ず、布団の中で昼まで過ごすような時間の使い方をしたとき、「怠惰な過ごし方」などと、言えるかもしれません。
また、お正月などに、仕事も家事もせず、基本的に何もしないで過ごしたとき、「怠惰な日々を送った」などと自分の生活を言い表すことができそうです。
さらに、髪形が乱れていて、シャツがしわくちゃになっているような、身だしなみが整っていない人に対しては、「怠惰な者」などと噂が立つかもしれません。
このように、なまけてだらしないと感じる人、言動などに対して、「怠惰」という言葉を使うことができます。
「惰性」とは?
「惰性」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「惰性」は「だせい」と読みます。
「惰性」は「これまでの習慣や勢い」という意味があります。
これまでの習慣、また勢いで何かをするとき、「惰性でする」というフレーズを使うことになります。
例えば、学生時代に憧れた企業に入社した人が、やる気を失っても働き続けている時、「既にやる気はなく、惰性で働いているだけだ」などと自分の状態を表現することができます。
また、仕事に集中せず、何となく仕事をこなしている人を見たとき、「惰性で働くとミスをする」などと叱責されるかもしれません。
また、坂道を自転車で下った後、下った勢いだけで、ペダルをこがずに前に進んでいくとき、「坂道の惰性で自転車が進んでいく」という文章にできそうです。
「怠惰」と「惰性」の違い
「怠惰」と「惰性」の違いを、分かりやすく解説します。
「怠惰」は、「なまけてだらしないこと。
その様子」という意味があります。
一方の「惰性」は「これまでの習慣や勢い」という意味があります。
「怠惰」は、「だらしない様子」を意味する言葉ですが、「惰性」は必ずしもだらしない様子を表現する言葉ではなく、その時点までの流れのままに行動することを意味します。
「惰性で仕事をする」場合でも、なまけたりだらしなかったり、すべきことができていないというわけではない場合があります。
このように、「怠惰」にはなまけている、だらしない、すべきことをしていないというような意味が含まれるのに対して、「惰性」という言葉には、そのような意味が含まれていないという違いがあります。
まとめ
「怠惰」と「惰性」の違いについて見てきました。
2つの言葉の意味の違いを知り、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。