「役不足」と「役立たず」の言葉の意味と違いをご存知でしょうか。
ここでは、それぞれの言葉の意味と、違いを丁寧に説明しています。
では一緒に見ていきましょう。
「役不足」の意味や使い方
「役不足」とは、その人の能力に対して、役目が軽すぎるという意味になります。
つまり「自分では役不足だと思いますが頑張ります」などと、自分は力量がないという風に使うのは間違いだということになります。
「役立たず」の意味や使い方
「役立たず」とは、役に立たないことを言います。
そのような物、人のことでもあります。
例えば道具であれば、あっても何にもならない、間に合わないという意味ですし、人であれば、そこに存在していても何の役目も果たせていない、仕事であれば仕事ができないという意味なのです。
このような意味ですから、人に向かって「役立たず」と言うのは暴言となります。
冗談や悪口で陰で言うことはありますが、直接言うのはパワハラ、暴言ということになりますので気をつけて使いましょう。
「役不足」と「役立たず」の違い
「役不足」と「役立たず」、それぞれの言葉の意味と使い方を説明しました。
似たような意味にとらえられがちですが、実は言葉の意味としてはまったく違うものとなります。
「役不足」とは能力に対して、与えられている役目が軽すぎるという意味です。
また、俳優などが与えられた役に不満を持つことという意味もあります。
この言葉は人に対して使う言葉であると覚えておくといいでしょう。
一方の「役立たず」ですがこの言葉は人や物に使います。
意味としては役に立たない、ということですから、存在していても何にもならないということになります。
物ならばまだしも、人に対して使うのは失礼になる場合があります。
相手を悪く言う時に使う言葉とも言えますので使い方には注意が必要です。
「役不足」を使った例文と意味を解釈
「役不足」を使った例文とその意味を見ていきましょう。
「役不足」の例文1
「彼にとっては、この内容は役不足で物足りなく思っているだろう」
「役不足」とはその人の持っている能力に対して、役目が軽いという意味になります。
例文は内容が簡単すぎて、これでは物足りないだろうと言っているのです。
「役不足」の例文2
「君には役不足で申し訳ないが、今のところこのポジションしか空きがない」
「役不足」とは能力に対して役目が軽すぎるということになります。
例文は、その人の実力から言えば、そのポジションが不満とはわかっているけれど、そこしか入れないということを言い表しているのです。
「役立たず」を使った例文と意味を解釈
「役立たず」を使った例文と意味を見ていきましょう。
「役立たず」の例文1
「いくら事実であっても、本人を目の前にして役立たずとは言い過ぎだ」
「役立たず」とは役に立たない、間に合わないという意味です。
人に対して言えば、仕事ができない、いても無意味な人といったことになりますので、ひどい言葉ということになるのです。
「役立たず」の例文2
「こんな役立たずな物を騙されて買うなんて、随分損をしたものだ」
物というのは、役目を果たすことができなければ意味がありません。
つまりあっても、無駄な物、間に合わせにもならない物を「役立たずな物」と言うのです。
まとめ
いかがでしたか。
それぞれの言葉の意味と違いが理解できたのではないでしょうか。
違いを正しく理解して使い分けてください。