この記事では、「乱雑」と「煩雑」の違いを分かりやすく説明していきます。
「乱雑」とは?
整えておくべきものが、整っていない状態であること。
さまざまなものが混ざりあっていて、秩序がないことです。
本来整っているべきものがそうではないことを指します。
クローゼットの中のことで説明をします。
普段、家の中はものであふれています。
洋服、筆記用具、ぬいぐるみ、ゲームなどで散らかっています。
あるとき、急にお客さんがくることになりました。
ものがあふれている状態で人を家の中に入れるわけにはいきません。
このような状態を見られるのは恥ずかしいし、お客さんは居心地を悪く感じてしまうことでしょう。
片づけたいのですが、そんな時間はありません。
そこで、部屋に出ているものをとにかくクローゼットの中に詰め込みました。
並び方を考えて入れたわけではないので、クローゼットの中ものでぐちゃぐちゃとしています。
整っていない状態、無秩序な状態です。
このようなさまを意味する言葉です。
「乱雑」の使い方
整っているべきものが整っていないことを指して使用する言葉です。
物について使うことが多くあります。
「煩雑」とは?
物事がさまざまなに交じってわずらわしいという意味です。
いろいろと複雑で面倒だ、できれば避けたいといった状態を指します。
手続きのことで説明をします。
この手続きをするためには、まず役所から戸籍謄本をもらう必要があります。
そして、書類に必要事項を書く必要もあります。
書かなければならないことは複数あり、中には調べないとわからないこともあります。
そして、戸籍謄本と書類を一緒に郵送をします。
その後にさらに別の書類が送られてくるので、それを記入する必要があります。
これを記入したら、健康保険書のコピーとともに郵送をします。
いくつも必要な書類があり、いくつもの手順を踏まなければならず、わずらわしい作業です。
いくつもの手順があると面倒になり、できればもうやりたくない、避けたいという気持ちになってきます。
このようなさまを意味します。
「煩雑」の使い方
物事がさまざまに交じりあってわずらわしいことを指して使用します。
手続きや何かの操作について使われることが多いです。
「乱雑」と「複雑」の違い
2つの言葉は簡単・単純ではないさまを意味していますが、同じことではありません。
前者は整っていないことを意味します。
後者は複雑でわずらわしいことを意味します。
「乱雑」の例文
・『乱雑に本が積み重ねられている』
・『机の上が乱雑だ』
・『洗面台の上が乱雑』
・『部屋が乱雑なことに耐えられない』
「煩雑」の例文
・『煩雑なのでそれを受けないことにした』
・『煩雑すぎてわからない』
・『システムを変更するには煩雑な作業が必要だ』
・『煩雑さの解消に努める』
まとめ
簡単・単純ではないさまを意味する2つの言葉ですが、一方は整っていないこと、もう一方は複雑でわずらわしいことを意味しており、それぞれ違う意味を持っています。