この記事では、「とりあえず」と「一旦」の違いを分かりやすく説明していきます。
「とりあえず」とは?
「とりあえず」には2つの意味があります。
ひとつは、他のものは後回しにして、まず第一にです。
いくつかやらなければならないことがあったとき、それらはまず置いておいて第一にといった意味です。
受検結果をみに行ったところ合格していました。
このことを他の人たちに知らせる必要があります。
合格祝いをする、昼食を食べに行くといったことよりも、まずは知らせることが第一です。
知らせなければならない人は、母、父、学校の先生、友人です。
この中で第一に知らせたいのは母です。
このことを「とりあえず母に合格を知らせる」といいます。
もう一つの意味は、何かをするゆとりもなく、すぐにです。
急場しのぎといった意味合いになります。
ひどいケガをした人がいたとします。
大量に出血をしており、絆創膏では対処できないほどです。
そこで、病院に連れていくことにしました。
病院に連れていく前に、出血を何とかしなければなりません。
大量に出血をすると命にかかわるので、これはすぐにやらなければならないことです。
病院で適切な処置をしてくれるでしょうが、その前にやっておく必要があります。
これを「とりあえず応急処置をする」といいます。
「とりあえず」の使い方
まず第一に、すぐにという意味で使用をします。
他のものは後にして、何よりもまずといった意味です。
「一旦」とは?
「一旦」には3つの意味があります。
1つめは一度です。
2度、3度などのことではありません。
イベント開催のことで説明をします。
イベントが開催されることが決定しました。
それに向けて着々と準備が進められています。
しかし、ある事情がによって、中止の決定がされました。
あるとき、その事情が解決をしたため、中止になっていたイベントが開かれることになりました。
これは一度中止になったけれど、再び開催となったということができ、別の言い方をすると「いったん中止になった」となります。
2つめの意味はしばらくの間です。
すぐではないけれどあまり時間がかからないことを、しばらくといいます。
具体的に何分、何日という定義はありません。
3つめはあのとき一度です。
「一旦」の使い方
一度という意味で使用をします。
2度や3度のときには使用しません。
「とりあえず」と「一旦」の違い
「とりあえず」はまず第一に、すぐにという意味です。
回数のことではありません。
「一旦」は一度という意味です。
「とりあえず」の例文
・『とりあえずこれを持って逃げよう』
・『とりあえずこれだけ準備しておけばいいだろう』
・『とりあえずこれを読んでおいて』
・『とりあえず連絡をしよう』
「一旦」の例文
・『一旦休憩にします』
・『一旦停止をします』
・『一旦は落ち着いたかに見えた』
・『一旦火を止める』
まとめ
一方は第一に、すぐに、もう一方は一度という意味で、それぞれの言葉の意味は異なります。