この記事では、大きな目標がなくつらい思いをする「苦労」と目的に向かって頑張ることの「努力」の違いを分かりやすく説明していきます。
「苦労」とは?
精神的、肉体的に力を尽くし、苦しい思いをすることとされており、目的などは特に定まっていません。
そのため、醤油の袋を開けるのに苦労する、バス停を見つけるのに苦労する、電車の乗り換えに苦労するなどその局面においては必要なことではあるものの、自分の大きな目標のために行っているとは限らないケースが多くなっています。
さらに言えばこれらのケースで苦労することは必須ではありません。
また、これらの苦労の積み重ねが人間を成長させるかと言うのもそうとは言い難いのが苦労と言えます。
集めるタイプのものに関して喪失した時は「苦労して集めたコレクションを失う」というように「苦労」という言葉をよく使い、この場合「努力」という意味合いが苦労に含まれていると言えるでしょう。
「努力」とは?
目標の実現のため、心身を労してつとめること、目的を成し遂げるために、休んだり怠けたりすることなく、つとめ励むこと。
という意味の言葉で、野球の打撃を上達させるために素振りを毎日する、早起きして予習する、仕事の資料を夜遅くまで作成するなどが努力の行動といえ、自分の仕事や趣味などの目標のために行っており、別のジャンルに挑むことでも前に行った努力が心身の成長に役立ったと言えるでしょう。
結果がうまく行かなかった時に自分から見た努力の少なさを理由にする努力不足という表現もします。
この場合傍から見た努力は問題にはなりません。
努力してもうまく行かないというケースもありますが、努力した経験が自分にとってプラスになるという見方があります。
「苦労」と「努力」の違い
「苦労」と「努力」の違いを、分かりやすく解説します。
苦労は楽しむ要素がほぼなく、本来かんたんなことに対しても苦労することがあり、物事を達成するのに苦しい思いをすること全般を指します。
努力の一部を苦労というケースもありますが、「箱がなかなか開かなくて苦労する」、「寝違えて楽な姿勢で寝るのに苦労する」など、それほど人生にとっての積み重ねや糧にならないことが含まれているのが苦労と言えます。
ただし、「育児に苦労する」など人生にとっての重要な苦労もあります。
努力は大きな目標に向かって頑張ることで、試合などで結果を出すことを目的としていますが結果が出なくても人生にとっての糧になる物が多いことが苦労との違いと言えます。
「生徒指導に苦労する」など、苦労と努力の線引きが難しいものもあるといえるでしょう。
逆に人生の役に立たない努力はかなり稀な例と言えるでしょう。
まとめ
「苦労」と「努力」は改善できてしなくても良いものが含まれているのが苦労、なにか目的のために頑張ることを努力とするなど目的や改善できるかなどに違いがありますが、「コレクションを集めるのに苦労した」という言葉はほぼ努力と言えるなど、苦労という言葉は努力と近い使い方をする場合があります。