「派遣」と「請負」では、労働に対する収入の支払われ方が大きく異なります。
「派遣」とは?
「派遣」(はけん)とは、社員やアルバイトなどの形態で勤務先に直で雇用される形ではなく、別の会社から応援要員として送り込まれてくる形での働き方です。
具体的には、派遣会社と呼ばれる会社に所属し、そこから実際に勤務する別の会社に送り込まれることになり、勤務する会社では「派遣社員」という扱いになります。
最初から半年や1年間のように期限を決めた契約や、特にこれといった期限はない契約の場合があり、前者の場合は契約が切れる都度、それが更新となって更に期限が延長されるか、そこでその会社での勤務は終了するかになりますが、後者の場合も含めて(同一業務内容での)最長は3年間までとなっています。
そのように派遣法によって決められており、それを超えた期間になると、勤務先の会社はこの「派遣」という形態ではなく、直で正社員として雇用しなくてはいけないというルールになっています。
「請負」とは?
「請負」(うけおい)は、対象の会社から仕事を貰うという形になる働き方になります。
仕事単位できちんとそれを終わらせることで、その内容に応じた報酬が受け取れるというシステムです。
その為、時給や日給、月給のような働いた時間、日数などに応じた固定給ではなく、早く終わらることができればそれだけ得になり、思ったより時間や日数が掛かってしまうと、後から時給に換算してみたら500円程度だったなどという場合があります。
また、その仕事の発注元が納得する形で終わらせることができないと、一切収入を得ることができなかったり、大幅に減額されてしまうようなことになります。
フリーランスと呼ばれる人はほとんどがこの形態で仕事をしていますが、正に実力主義の働き方だと考えていいでしょう。
「派遣」と「請負」の違い
このように、「派遣」は、派遣会社を通しているものの、雇用期間の期限がある直雇用の契約社員とそれほど変わる形態ではありませんが、「請負」では、仕事単位での収入となるという大きな違いがあります。
まとめ
「派遣」と「請負」の違いは、以上の通りです。
「派遣」での勤務は3年間までというルールは、2015年の9月にあった派遣法の改正によって決められたもので、安定した正社員という雇用形態への移行を促す為のものです。