この記事では、「介護士」と「介護福祉士」の違いを分かりやすく説明していきます。
「介護士」とは?
「介護士(かいごし)」とは、「介護の業界で仕事をしている人全般」を意味しています。
「介護士」というのは「各種の介護関連の仕事をしている人およびその職種」を指し示している言葉であり、「特別な資格の名称」ではありません。
具体的な「介護士」として、「老人ホーム・老健などの介護施設で働いている人」や「自宅に出向いて入浴・食事の補助のような訪問介護を行っているホームヘルパー」、「各種の高齢者施設において介護をしている介護スタッフ(介護職員)」などを挙げることができます。
「介護福祉士」とは?
「介護福祉士(かいごふくしし)」とは、「介護の業種における国家資格の名称」を意味しています。
「介護福祉士」は国家資格であるため、「介護福祉士国家試験の合格者」のみがこの資格の保持者であると名乗ることができます。
「介護福祉士」は「介護職員初任者研修+介護福祉士実務者研修」を受講した後に、介護福祉士国家試験を受験して取得する資格なのです。
「介護福祉士」の受験資格を得るには、「介護福祉士養成の専門学校(2~4年)の卒業」か「3年以上の介護現場での実務経験(実務者研修)」が必要となるため、その場で介護関連の座学の勉強だけをして取得できる資格ではありません。
「介護士」と「介護福祉士」の違い
「介護士」と「介護福祉士」の違いを、分かりやすく解説します。
「介護士」とは「介護関連の仕事に従事している人全般」を意味している言葉で、「介護の特別な資格名」ではありません。
介護施設(広義の老人ホーム)や訪問介護サービスなどで働いている人であれば、資格の有無とは関係なく誰もが「介護士」を名乗ることができます。
「介護士」に対して「介護福祉士」は、「介護のスペシャリストであることを示す国家資格の名称」である違いがあります。
「介護福祉士」は「名称独占資格」であるため、「国家試験の合格者以外の人」は名乗ることができない点が「介護士」とは異なっているのです。
「介護士」の例文
・『失業したから募集案件の多い介護士になるかと安易に思いましたが、いざ仕事を体験してみると志がないと続けるのが難しい仕事でした。』
・『親戚の叔母が介護士として働いていますが、介護する高齢者やその家族からの感謝の言葉が何よりの報酬であると言っていました。』
「介護福祉士」の例文
・『介護福祉士は介護職種で唯一の国家資格ですが、受験資格を得るためには養成学校を卒業するか、実務経験を長く積み重ねる必要があります。』
・『職場から介護福祉士の資格取得を勧められていますが、有資格者になると3万円以上の手当がつくと聞きやる気になっています。』
まとめ
この記事では、「介護士」と「介護福祉士」の意味の違いを分かりやすく解説しましたがいかがでしたか。
「介護士」とは「介護の仕事に携わっている人たち全般」を指していて、「介護福祉士」は「所定の受験資格を持つ人が試験に合格することで、取得して名乗ることができる国家資格の名称」を意味している違いがあります。
「介護士」と「介護福祉士」の意味の違いや例文を詳しく調べたい時は、この記事の解説をチェックしてみてください。