「露頭」と「路頭」の違いとは?分かりやすく解釈

「露頭」と「路頭」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「露頭」「路頭」の違いを分かりやすく説明していきます。

「露頭」とは?

「露頭」とは?

「露頭」とは地面を成形している地層や岩石が、草木や土に覆われずに、露出している部分です。

切り立った崖や川底のように水や風によって土が削られたり、地割れや山崩れが起きるなどの理由で自然に露出していることもありますが、採石場や山を切り割って作られた道など、人工的に作られた「露頭」もあります。

元々の「露頭」は文字通りに人が被り物をせず、頭が露わになっていることを指していました。

「露頭」という言葉は、今もそういう意味で使うこともできる言葉です。

そして大地を擬人化して見た場合、岩石やそれを主とする地層を頭と仮定すると、土やそれを覆う草やコケなどの植物が被り物として見ることができます。

そこから土や植物に覆われていない岩石や地層のような地形を、被り物をしていない頭にたとえて「露頭」と呼ぶようになったと言うのが、このような地形が「露頭」と呼ばれるようになった由来です。

「路頭」とは?

「路頭」とは?

「路頭」とは道路のわきや端、道端を指す言葉です。

路傍や辻、路辺や路端などの異なる言い回しも多いですが、全部同じと言って良いでしょう。

頭という字はその周辺、ほとりという意味を持つ漢字であり、道を意味する路と合わさり、道の周辺と言う意味の熟語になっています。

道路の端という意味なので、必然的に道路があれば、「路頭」も必ずあるものです。

日本は国土のいたる所に道路が敷き詰められているので、日常的に意識するような事はなくとも、必然的に「路頭」もそこかしこに存在しています。

特別な何かを指す訳ではなく、どこにでもあるような道の端を指す言葉が「路頭」です。

「露頭」と「路頭」の違い

「露頭」と「路頭」の違い

「露頭」「路頭」の違いを、分かりやすく解説します。

「露頭」は地層や岩石が土にも植物にも覆われず露わになっている地形を指す言葉で、「路頭」は道路のわきを指す言葉です。

「露頭」は存在する場所が限られていますが、「路頭」は道路があるならどこにでもあります。

また「露頭」は川底や海底など水中にあり地上に露出していないこともありますが、道が地面に作られるものであるため、道路自体が水没していなければ「路頭」は水に沈んでいることはありません。

他にも人工的に作られたものもありますが自然にできたものも多い「露頭」に対し、道路は人が意図して作ったり、人の往来によって作られるものなので、「路頭」は人の手によって作られたものばかりになります。

まとめ

まとめ

「露頭」「路頭」は読みの音こそ同じで漢字も一文字違いですが、指しているものも共通している文字がどういう意味で使われているかも別物です。

「露頭」はある場所が限られていますし、「路頭」はありふれすぎて意識されない場所なので、「路頭」の方が慣用句の一部として使われると言う場面が、これらの言葉が使われる機会としては一番多いでしょう。